jugement:留置担当官が被疑者ノートを15分間持ち去った行為の違法性を認めた事例
札幌地判令和6年12月3日(PDF判決全文)裁判所判例Watch
事案は、子供の監禁容疑で逮捕された母親が、被疑者弁護人の勧めに従って黙秘に転じた後にも取り調べが継続していた状態で、弁護人が差し入れた被疑者ノートについて留置担当官による持ち物検査で点検され、一部が破損して修繕が必要だからという理由で被疑者ノートを持ち去り、被疑者の見えないところに15分間置いていたというもので、原告は黙秘後の取調べの違法、接見内容を聞き出そうとした接見交通権侵害、被疑者ノートを閲覧した接見交通権侵害、そして15分間持ち去った点での接見交通権侵害を主張して国家賠償を求めた。