2017/02/15

jugement:阪神タイガース優勝で単位あげるツイート事件

大学の先生が、学生のいたずらツイートについて訴訟まで提起するなんて、とんだ訴訟社会だとお思いの皆さん、判決文を読んでみるとよい。

大阪地判平成28年12月2日判決全文PDF

事実関係は、大学の先生が講義でパワポスライドに「阪神タイガースがリーグ優勝した場合は,恩赦を発令する。また日本シリーズを制覇した場合,特別恩赦を発令し,全員合格とする。」と書いたものを投影し、「かつては,阪神タイガースが優勝した場合,全員合格とするという教授もいたが,現在はそんなことはない。」と説明した。
ところがそれを学生がスマホで撮影し、「阪神が優勝したら無条件で単位くれるらしい」というコメントを付してツイッターに投稿した。

このツイートが話題を呼び、まとめサイト経由でBiglobeニュースやJ-Castニュース、そして産経サイトまでもが紹介し、騒ぎが大きくなった。
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2017/01/16

jugement:民泊行為が違法であるとして損害賠償認容

<民泊>トラブル、所有者に賠償命令…大阪地裁判決

大阪地判平成29年1月13日

記事の内容は、やや疑問な点がある。

記事には、「池田聡介裁判官は、この民泊営業で起きたごみの放置や騒音トラブルが「他の住民への不法行為にあたる」との判断を示した」とあり、その直前に50万円の損害賠償を命じたと書かれていのだが、記事のあとの方には次のように書かれている。
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2017/01/06

jugement:橋下市長の慰安婦発言・風俗利用推奨発言が損害を自治体にもたらしても、賠償義務はない

橋下・元大阪市長が如何に馬鹿げた、大阪の信用を国際的にも貶める発言をしたか、ということが裁判で争われた事例で、判決が公開されている。

大阪地判平成28年7月8日判決全文PDF
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当時もリアルタイムでテレビでトクトクと橋下元市長が語るのを見ていたので、驚きはないのだが、如何にアホな発言をしていたかを判決文から引用しよう。

「当時の歴史をちょっと調べてみたらね,日本国軍だけじゃなくて,いろんな軍で慰安婦制度ってのを活用してたわけなんです。そりゃそうですよ,あれだけ銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で,命かけてそこを走っていくときに,そりゃ猛者集団,精神的に高ぶっている集団,やっぱりどこかで休息じゃないけども,そういうことをさせてあげようと思ったら,慰安婦制度ってのは必要だということは誰だって分かるわけです。ただそこで,日本国が欧米社会でどういうふうにみられてるかというと,これはやっぱりね,韓国とかいろんなところの宣伝効果があって,レイプ国家だってみられてしまっているところ。ここが一番問題だからそこはやっぱり違うんだったら違うと。」

慰安婦なる存在は戦場では必要なんだという彼の発言は、本音らしく、しかも別に戦地でなくても兵士には必要だと思っているらしく、次のアメリカ軍司令官への発言をまた自らトクトクと記者に語っている。

「でも,慰安婦制度じゃなくても風俗業ってものは必要だと思いますよ。それは。だから,僕は沖縄の海兵隊,普天間に行った時に司令官の方に,もっと風俗業活用してほしいって言ったんですよ。そしたら司令官はもう凍り付いたように苦笑いになってしまって,『米軍ではオフリミッツだ』と『禁止』っていうふうに言っているっていうんですけどね,そんな建前みたいなこというからおかしく なるんですよと。」


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2016/12/03

arret:任期付大学教員の雇い止めが適法とされた事例

最判平成28年12月1日判決全文PDF
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事案は、短大教員として一年任期で雇用された原告が、その雇い止めに異議を述べ、地位確認等の訴訟を提起し、二度の雇い止めをいずれも否定して、無期の雇用契約が成立すると主張し、原審はその主張を認めたと言うものである。

最高裁は、以下のように判示して、無期の雇用契約が成立するとは言えないとして3年間での有期契約の満了による雇用契約終了を認めた。


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2016/11/13

decision:著作権法判例百選の差止め取消し

一部の法律関係者がこぞって注目していた事件に、新たな展開。

出版差し止め、高裁取り消し 「著作権判例集が著作権侵害」主張

著作権関係の主要な判決などをまとめた「著作権判例百選(第5版)」が出版差し止めの仮処分命令を受けた問題で、知的財産高裁は11日、差し止めを求めた大渕哲也・東京大教授は著作者とはいえず、差し止め請求権は認められないとして、命令を取り消す決定をした。

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ケチな朝日新聞サイトではろくな情報がないが、他のサイトでは少しマシかと思って探すと、NHKサイトでは以下のように書かれていた。

知的財産高等裁判所の鶴岡稔彦裁判長は「改訂前の雑誌で教授は『編者』の1人だったが、実質的には助言する立場にとどまっていて、著作権はない」として、出版の差し止めを命じた決定を取り消し、申し立てを退けました。 有斐閣によりますと、改訂版は去年出版する予定で延期していましたが、11日の決定を受けて「出版についてはこれから検討したい」としています。

まあ、あまり変わらない。

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privacy:入れ墨調査拒否、大阪市2職員の敗訴確定 最高裁

asahi:入れ墨調査拒否、大阪市2職員の敗訴確定 最高裁

大阪市が入れ墨の有無を尋ねた調査への回答を拒んで戒告処分を受けた職員2人が、処分取り消しなどを求めた2件の訴訟の上告審で、職員を逆転敗訴とした二審・大阪高裁判決が確定した。最高裁第二小法廷(小貫芳信裁判長)が、9日付の決定で職員の上告を退けた。

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おそらく平成28年11月9日付け上告不受理決定ということだろうが、原審の判断には疑問がある。

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2016/10/30

arret:最高裁が括弧書きで実務運用を指示した事例

最決平成28年10月25日決定全文PDF
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決定文は、いわゆる三行半だが、括弧書きの指摘がついている。

本件抗告の趣意は,憲法違反,判例違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反の主張であって,刑訴法433条の抗告理由に当たらない(なお,原々審の裁判官が,検察官の意見書について,弁護人に謄写を許可しなかった点は是認できない (最高裁平成17年(し)第406号同年10月24日第二小法廷決定・刑集59巻8号1442頁参照)。)。

結論は抗告棄却なのだから、括弧書きの部分は結論命題でもそれを直接導く理由付け命題でもなく、いわゆる傍論的な判示であるのだが、裁判所サイトの要旨には、以下のような記載となっている。

公訴提起後第1回公判期日前に弁護人が申請した保釈請求に対する検察官の意見書の謄写を許可しなかった裁判官の処分が是認できないとされた事例

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2016/10/18

arret:弁護士会照会を拒絶しても弁護士会に対する不法行為とはならない(京野弁護士の解説追記あり)

最判平成28年10月18日判決全文PDF

最高裁は、かねてから問題となっていた弁護士法23条の2に基づく弁護士会照会(23条照会と呼ばれる)に正当な理由なく報告をしなかった照会相手方の弁護士会に対する不法行為責任の成否について、以下のように判示し、不法行為責任が生じないことを一般的に宣言した。

これには二人の弁護士出身の裁判官が補足意見をつけているが、反対意見はついていない。

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2016/10/06

jugement:ヘイトスピーチにまた断罪

ヘイト賠償判決 差別への厳しさ示した

小気味良い判断だ。

在日朝鮮人の女性フリーライター(45)が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と同会の桜井誠元会長に損害賠償を求めた訴訟で大阪地裁は77万円の支払いを命じた。

 在特会は街頭やインターネットの動画サイトで女性について「朝鮮人のババア」などと発言し、ツイッターにも「鮮人記者」と書き込んでいた。判決はその一部を「在日朝鮮人に対する差別を助長、増幅させる意図があった」として違法と判断し、「公正な論評」との在特会側の主張を退けた。


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類似の先例は、arret:在特会のヘイトスピーチに高額賠償判決、上告容れられずでも紹介している。

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2016/09/22

decision:口コミサイトが商標権侵害に問われる(追記あり)

口コミサイト “商標権の侵害”で削除命令 札幌地裁

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