2018/04/05

jugement:弁護士会照会をしたことを不法行為とする賠償請求が棄却された事例

非常に興味深い事例である。

京都地判平成29年9月27日PDF判決全文

事実関係は込み入っているが、かいつまんで言うと、同族会社の元社長の息子が勤務実態もないのに給料を得ていたとして、会社が元社長に会社法423条の責任を追及した訴訟で、一審は請求棄却となったので、控訴審で会社側代理人が弁護士会を通じてその息子の確定申告書10年分を関与税理士に提出するよう、弁護士会照会をした。税理士はこの照会に応じて確定申告書を弁護士会に提出し、これを入手した会社側代理人が上記の訴訟で勤務実態のないことを立証し、会社は逆転勝訴した。
そこで、息子が、自身の確定申告書を提出した税理士に守秘義務違反であるとして損害賠償を求め、この訴訟は一審で請求棄却となったものの、控訴審で守秘義務違反の不法行為が認められ、請求認容となった。この事自体も注目に値するものではある。
それとは別に、息子が、守秘義務違反となるような報告を求める弁護士会照会をした事自体が不法行為であると主張し、照会元の弁護士会を訴えたのが本件である。
Temis1


これに対して浅見コートはどう答えたか?

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2018/04/01

arret:民訴教材:直接主義違反

読売新聞:別の裁判官が判決文に署名…控訴審判決を破棄

最判平成30年3月30日は、原判決に署名した裁判官が口頭弁論に関与していなかったとして破棄し、差し戻した。

関係する条文は以下の通り。

第二百四十九条 判決は、その基本となる口頭弁論に関与した裁判官がする。(二項以下略)
第三百十二条 (一項略)

2 上告は、次に掲げる事由があることを理由とするときも、することができる。ただし、第四号に掲げる事由については、第三十四条第二項(第五十九条において準用する場合を含む。)の規定による追認があったときは、この限りでない。

一 (略)

二 法律により判決に関与することができない裁判官が判決に関与したこと。(三項以下略)

Temis3


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2018/03/31

jugement民訴教材:事実の確認を求めた事例

東京地判平成30年3月26日判決全文PDF

「被告の作品(昭和39年にテレビコマーシャルフィルムの企画制作の発注を被告から受けて広告代理店大広放送制作部Aチームが企画制作した作品であるテレビコマーシャル)につき,原告が制作した事実を確認する。」との請求の趣旨を立てて、却下された。
Temis2
「やめられない,とまらない,かっぱえびせん」との誰でも知っているコマーシャルに関するものである。

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2018/03/20

破産教材 財産隠し

重文の資産隠しで元会社役員に有罪 東京地裁
重文の資産隠し
短い記事なので推測を交えるが、破産者が京都国立博物館に預けていた国指定重要文化財の「紙本著色源宗于像」など、所有していた7点(計7億9600万円相当)を、管財人に所在不明と偽って隠していたというのである。

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2018/03/03

decision:Instagramに対する発信者情報開示の仮処分

ツイッターで清水陽平先生が書いている。

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2018/03/02

jugement:法テラスの代理援助は私法上の契約

東京地判平成29年9月8日判決全文PDF

法テラスの代理援助不開始決定について、取消訴訟と義務だけ訴訟を提起した事例である。

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2018/02/27

action:警察保管映像に対する証拠保全

証拠保全で警視庁に立ち入り
裁判官、映像の提示求める

 

警視庁公安部の警察官から集会会場前で暴行を受けたとして、中核派系全学連の委員長ら5人が東京都と警察官に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(小野寺真也裁判長)は23日、警視庁が現場で撮影した写真や映像を証拠として保全する必要があるとして、東京都千代田区の警視庁本部に立ち入った。

 原告側によると、裁判官が庁内で任意の提示を求めたが、警視庁は「捜査手法が明らかになるほか、写り込んだ第三者のプライバシーを侵害する恐れがある」として応じなかった。

極めて興味深い事例である。

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証拠保全は、多くの場合は提訴前に実施されるが、このケースは提訴後のようである。
保全の必要性は、写真や動画であるので、改ざんのおそれということではなく廃棄されるおそれということなのであろうが、どのようにして基礎づけたのか、あるいはその点はスルーしたのであろうか?

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2017/12/28

Arret:ハーグ子奪取条約実施法117条の適用により終局決定が見直された事例

最決平成29年12月21日決定全文PDF

ハーグ子奪取条約に基づく国内手続を定めた実施法の適用をめぐる最高裁決定である。

事案は、アメリカ在住の夫婦間に11歳の双子の男の子と、6歳の双子の男の子および女の子の、合計4人の兄弟姉妹がいたが、妻が子どもたちを連れて日本に帰国し、アメリカに戻る予定を変更して、そのまま夫の了解のもとでインターナショナルスクールに通わせるなどしていた。
その後、帰国をめぐって両親の意見が対立するようになったので、夫がハーグ子奪取条約に基づく子の返還の申立てをしたというものである。

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大阪高裁の決定は、11歳の双子がいずれも帰国を強く拒絶し、6歳の子どもたちも否定的であったため、子奪取条約実施法28条1項5号の返還拒否事由があると認めながら、同項柱書但書きの適用により、返還を命じた。
なお、この時点で申立人には子どもの適切な監護養育をする経済的基盤がなかったとされている。

第二十八条 裁判所は、前条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる事由のいずれかがあると認めるときは、子の返還を命じてはならない。ただし、第一号から第三号まで又は第五号に掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して常居所地国に子を返還することが子の利益に資すると認めるときは、子の返還を命ずることができる。

一 子の返還の申立てが当該連れ去りの時又は当該留置の開始の時から一年を経過した後にされたものであり、かつ、子が新たな環境に適応していること。

二 申立人が当該連れ去りの時又は当該留置の開始の時に子に対して現実に監護の権利を行使していなかったこと(当該連れ去り又は留置がなければ申立人が子に対して現実に監護の権利を行使していたと認められる場合を除く。)。

三 申立人が当該連れ去りの前若しくは当該留置の開始の前にこれに同意し、又は当該連れ去りの後若しくは当該留置の開始の後にこれを承諾したこと。

四 常居所地国に子を返還することによって、子の心身に害悪を及ぼすことその他子を耐え難い状況に置くこととなる重大な危険があること。

五 子の年齢及び発達の程度に照らして子の意見を考慮することが適当である場合において、子が常居所地国に返還されることを拒んでいること。

六 常居所地国に子を返還することが日本国における人権及び基本的自由の保護に関する基本原則により認められないものであること。

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2017/12/23

jegement:マタハラ裁判

東京地判平成29年12月22日

「マタハラ根絶が社会的要請」 地裁、勤務先に賠償命令

判決によると、女性は2015年9月から産休に入り、11月に出産。産休中から育休取得を申請しようとしたが手続きを拒まれ、翌年1月に退職願用紙が自宅に届いた。その後、自己都合退職扱いとされた。

 若松裁判官は「マタハラ根絶の社会的要請も高まっている」と指摘。「妊娠を理由とした降格で慰謝料100万円を認めた裁判例があるが、今回は違法性が強く200万円を要する」と判断した。

 判決は、「理事長の男性が『産休を取る者は賞与を請求しないのが普通』との独自の見解を持っていた」と述べ、そのため女性に不快感を抱き、強引に退職扱いにしたと結論づけた。


Mamabebe


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2017/07/17

proc.civ.:民訴教材:時機に後れた攻撃防御方法の却下例

知財高判平成29年1月18日裁判所WEB(平成28(ネ)10032号)には、時機に後れた攻撃防御方法の却下が行われている。

事案は日亜化学が発光ダイオードに関する特許侵害訴訟提起のプレスリリースをしたことについて、その侵害者側の事業者が差止めと損害賠償を求めたというものである。

時機に後れた攻撃防御方法の却下については、以下のように判断されている。
Temis2


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