フランス人も大学ランキングは気になる
Les Echosという新聞が、QS World Universty Rankingという大学ランキングにフランスの大学が35校ランクされ、うち4校が光り輝いているという記事を載せていた。
日本で大学ランキングというとTHEが最も有名だと思うが、それとは別である。
ともあれ、フランス人でも大学ランキングは気にするのだが、どちらかというとフランス人はランキング好きというか、雑誌などの特集では昔から住みたい街ランキングとかバカンス滞在先ランキングとかが溢れていたので、大学ランキングもその例というだけかもしれない。
それで、上記のランキングでフランスの第一位に輝いたのは、PSL(Paris Sciences & Lettres)という教育機関。これはパリ高等師範学校(Ecole Normal Supérieur)やパリ第9大学=パリ・ドフィーヌ大学など、多くの教育機関が集まって2010年に結成された大学連合であり、それ自体がUniversité de recherche Paris Sciences et Lettresという名称を持っている。
日本でも大学間の合従連衡はそれなりに存在するが、たとえて言えば、一橋大学とお茶の水大学と東京科学大学がその他多数の小規模大学も巻き込んで一つの大学連合となったようなものであろうか。
そういう存在なので、その全体を評価するなら、ランキングは多分相当に上るのも宜なるかなではある。
フランスの2位に輝いたのはInstitut polytechnique de Parisであり、3位はUniversité Paris-Saclay、ソルボンヌ大学はその次の4位で、5位にようやくパリ以外のEcole normale supérieure de Lyonが来る。
2位のInstitut Polytechnique de Paris(パリ工科大学) は、エコール・ポリテクニーク(通称X)というフランス革命以来の伝統とトップグランゼコールとの評判を得ている教育機関が、2019年に6つのグランゼコールとともに結成した連合体であり、日本で言えば東海国立大学機構の中の名古屋大学がXという感じであろう。
3位のUniversité Paris-Saclayというのも新しく、かつてのパリ第11大学=パリ南部大学を前身とする。そして、多数の高等教育機関が傘下に集まっていて、直接の学部が法学部など5つ、工学系の研究院が3つ、技術系学校が1つ、グランゼコールが4つ、連携大学が2つ、研究組織が7つはいっている。これらのすべてを包括した組織がUniversité Paris-Saclayで、やはりランキングアップに貢献しているであろう。
これに対してソルボンヌ大学も、やはりパリ第4大学と第6大学が合併してできたものだし、6位にいるバリ第1大学=ソルボンヌ・パンテオン大学も、大規模な統合の末できたものではないにしても、多数の研究機関を傘下に持っている。
ということで、フランスの大学ランキング事情から垣間見えるのは、大学・高等教育機関の大規模な合併と大型化によるランクアップであった。
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