Book:刑事弁護人(上・下)
概要は、裁判員裁判を初めて経験する女性の弁護士を主人公とし、司法試験合格後に刑事となり、それを退職して弁護士となった兄弁が、人権派で知られるポスのもとで、女性警察官によるホスト殺人事件を受任するところから始まり、加害者・被告人の経歴、被害者の経歴、そして加害者の関係先の人々の経歴などが絡まり合うとともに、弁護人となった二人の過去もまた大きく影を落とす。
被告人は、被害者のホストクラブの客で、被害者がやっているバンドの曲を聞かせてもらうためにホストの自宅に行き、そこで襲われたので、逃れるために酒瓶で頭を殴ったという供述をしているが、警察はそんな被告人を逮捕し、黙秘しているにもかかわらず起訴した。その起訴の根拠は、弁護人に証拠開示されるまでわからないまま、被告人への接見で受けた説明に従って調査していくが、被告人の説明は納得できないことばかり。おまけに主人公の弁護士と組んだ兄弁は、刑事弁護に熱心とはとても思えず、むしろ被告人を断罪するかのような言動もあり、チームワークも最悪。
そんな始まりから、手続が進むと色々な事情が登場人物の間でも明らかになり、公判への準備が進んでいく・・・。
上下巻のうち、公判は最後の4分の1ほどで、それまでは逮捕、検事勾留、そして起訴というプロセスでの弁護人たちの探索と、それから公判前整理手続における開示された証拠をもとにした調査のやり直しで事態が明らかになる経過を、かなり詳細に描いていくというものだ。
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