Book: #被害者学 の現在地 被害者支援のこれまでとこれから
ただし、被害者が金銭賠償によって救済を受けることがそれ自体十分かどうかは別として、民事執行手続が充実したとしても、ともかくも加害者にカネがなければ無い袖に陥るという限界は否定しがたい。
そうなると、国民(国籍ある人という意味ではない)誰でもが犯罪被害者になりうるということを前提として、全国民を対象とした強制保険の仕組みを考えるしかなく、それはすなわち税金を原資とする犯罪被害者給付金の拡大にほかならない。そして現在の犯罪被害者給付金と違うところは、保険と位置づけるため、保険代位を取り入れやすくなるところ、つまり、給付金で賠償相当額を支払った国は、被害者に代位して賠償請求を加害者に対してすることができ、加害者が資産を有する場合は納税者の負担を軽減できるというところである。
このようにすると、詐欺被害のケースでも被害者救済と加害者の不当収益剥奪が実現するのではないかなぁと思うのである。
以上につき、本書53頁以下を参照されたい。
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