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2024/04/18

Book: #テミスの不確かな法廷

今年読んだ13冊目は『テミスの不確かな法廷

著者は司法記者であり、自閉症スペクトラムの判事補が主人公であるというと韓国ドラマみたいなのを想像するが、山口県と思しき地方の地裁刑事法廷が舞台である。

とても面白く読むことができた。

 

Saiban_no_gavel ただし、日頃法廷モノのドラマがリアリティ不足で楽しめないという方にはお勧めできない。

イチケイのカラスのテレビ・映画版よりは多少マシかというところであり、刑事裁判の裁判官が普通に被告人の家を深夜に見に行ったり、刑事裁判の裁判官と弁護人とが喫茶店で打ち合わせしたり、はたまた検察官が冤罪防止のために弁護人に相談して弁護人が裁判員法廷の右陪席の指示を仰いで真実を明らかにするように筋書きを用意するとか、そんなことでも目くじらを立てずに楽しめることが必要だ。

そういうハードルを超えた先に、この小説を楽しめる境地が待っている。

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