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今年読んだ26冊目は、新川帆立さんの新境地『縁切り上等! 離婚弁護士松岡紬の事件ファイル』
女性弁護士というエリート然としたスーツ姿のイメージを壊すという紬先生を取り巻く人間と夫婦関係を巡る事件集。
夫婦関係トラブルとなると、どうしたってパワハラめいたやり取りが当事者間に出てきて、しかも一方当事者の視点からそれを語るとなんて酷いモラハラ野郎かというのが出てくるので、読んでいても気が滅入ってくる。そういう意味で離婚弁護士の方々の苦労の一端を感じ取れるかもしれない。
ま、こんなもんじゃないと言うだろうけど。
小説技法的には、語り手が依頼者、弁護士、その父、専属探偵など次々変わっていくので、主人公というか一応タイトルロールたる紬先生の心だけでなく周囲の人たちの本音トークが重ねられて、縁切り寺付属法律事務所の人間模様が描き出されているのが印象的だった。
2023/08/20 書籍・雑誌 | 固定リンク Tweet
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