Book:ゴリラ裁判の日
言葉を喋れるゴリラ、というか手話で言葉を喋れる様になったゴリラがその手話を音声化するグローブにより実際に発話して人間とコミュニケーションできるようになったゴリラが、アメリカの動物園で夫ゴリラを殺されたので、動物園を相手に損害賠償請求訴訟を提起するという話である。
物語はほぼいきなり、その裁判のシーンから始まる。そしてその結果が出た後、カメルーンでの生い立ちに遡って、手話を覚えたり、所属する群れから離れてアメリカに来ることになった経緯が示される。
そのモデルは、ココ(ハナビコ)というゴリラなのであろうか。検索すると、色々と出てくる。
物語に出てくる裁判は、アメリカの州裁判所のことであるから、当然のように陪審裁判であり、陪審員のゴリラ観、というか人間観ないし宗教的信心などが反映されてくる。
裁判モノとしては、裁判に控訴期間はあるけど一事不再理的な効力はないのかという点が一番気になったが、ゴリラが当事者能力があるという大前提については、まあアメリカのことだから何でもありかと納得できる。
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