Book:じつは裁判所ってこんな所なんです! 裁判所勤務20年 #書記官 の卒業日記
今年読んだ38冊目は元裁判所書記官の中村圭一さんが書かれた『じつは裁判所ってこんな所なんです!: 裁判所勤務20年書記官の卒業日記』
比較的最近、コロナ禍最初の年まで務めて退職された著者による裁判所の内部に関する思いの詰まった本である。
なんというか、書記官のリアルを垣間見ることが出来たように思え、オブラートに包んであるとはいえ、部外者からは興味深いものであった。しかし、そのかなりの部分は職場の仲間に対する不満のオンパレードであり、これは読んでいて気持ちのいいものでは必ずしもない。
先週の授業では書記官について大学二年生向けに紹介したところであるし、丁度いいから紹介しようかなと思って読んでみたのだが、ここに書かれている職場の不満、残念な人達は、それ以外の職場にも共通する、日本の職場アルアルではなかろうか。
そして、裁判所、あるいは公務員という環境が、状況を悪化させているのかもしれないが、パワハラ・セクハラ・ブラックの職場は至るところに温存されていて、時々、もぐらたたきのように噴出して問題化してはまた地下に潜るというのを繰り返しているという気がする。
それはともかく、司法のIT化がうまく行って事件処理をする側も利用する側も便利になるといいなと、改めて思う。
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