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2022/01/17

Book: #古野まほろ 女警

今年読んだ7冊目は、古野まほろさんの小説女警 (角川文庫)

 

なんというか、饒舌な登場人物である。 

Delacroix 婦人警官を婦警と略していたのだから、婦人という言葉が言葉狩りにあって使えなくなれば、その代替としての女性を使って女性警官、略して女警となるのかもしれない。

しかしなんとなく、婦警の方が女警というより響きが良かったような気がするが、私だけだろうか?

それはともかく、女性警察官(任官2年目)が同じハコのベテラン刑事で交番に回された先輩を射殺するというところから話が始まるのだが、そこに至るまでにももう主人公の女性キャリア警視(20代)とか、パトカー勤務の刑事とかが喋りまくる。

またノンキャリ警視正が主人公を罵倒するパワハラ場面があるが、そのセリフだけで見開き1頁を優に超えるだけ喋り続ける。

さらには、長セリフの中に段落は変わるは、ダッシュやら何やらが入るは、いつまで同じ人のセリフなのかが最初はわからないくらいだった。

 

そういう作風になれてきた頃に、ようやく、人間関係というか、女性警官と男社会にどっぷり使った警官たちとの二項対立図式が見えてきて、実はその単純化が揺さぶられるというのが後半の筋立てだ。

後半も、例によって、三、四人のインタビューで構成されているような長台詞が続いていく。最後に対決するボスキャラは、さあ誰でしょう?

 

ということで、終わってみれば実に楽しめる小説だった。しかし女性警官の職場環境というか、そういう点についての主題は、結局、本部長と同様に建前に終わったということなんであろうか?

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