Book:神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜
今年読んだ12冊目と13冊目は、神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜同2 湯煙の蹉跌 (幻冬舎文庫)
一風変わった警察小説だが、オタク趣味の開陳を目的としているのだとすれば良き設定かなとおもう。もっとも、内容的にはオタク度がやや控えめな感じはする。
神奈川県警本部の刑事部には捜査の参考となる専門家への窓口専門部署が置かれていて、そこに配属された主人公の細川春菜は既存の専門家ではないが特定分野にめちゃくちゃ詳しい一般人、要するにヲタクに捜査の参考となる情報を聞きに行く係というわけだ。
彼女自身は特にヲタクというわけではないが、高校生にも間違えられる風貌の可愛らしさを持ち、しかしそれを特に武器にするわけでもなく、ヲタクのうんちく話を辛抱強く聞いているうちに事件解決が転がり込んでくるというわけである。
第一冊目は、ズバリ鉄オタの話であり、第二冊目は温泉ネタと、これまたうんちくオジサンうんちく兄ちゃんが多数出てきそうな話題であった。
著者がこの路線を続けるのであれば、ネタはたくさんあるだろう。しかし、そのネタに特有の面白さを追求して事件解決に絡めないと、読者より先に筆者が飽きてくるのではないかと心配になる。
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