Book:安倍晋三と菅直人
今年読んだ64冊目は、危機時期の首相のあり方を比較した安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ (集英社新書)
安倍晋三首相が危機に際してオタオタぶりを遺憾なく発揮した挙げ句に政権投げ出して外野から吠えているのが改めてよく分かる。
新型コロナ危機が起きる前の安倍政権は、ご存知モリカケサクラで満身創痍だった。
・妻が名誉校長となっていた森友学園の小学校建設に、妻の秘書になっていた官僚を使って財務省に圧力をかけて国有地の超絶安値での払い下げを実現させ、関わっていたことを臆面もなく否定してつじつま合わせの公文書改ざんを官僚にやらせてダブルバインドに悩んだ自殺者まで出したのに、今至るまで知らん顔
・親友のやってる加計学園に、ほとんど獣医学部の実績も見通しもないのに新規設立させた。
・首相の行事としてやられている桜を見る会に地元支持者を参加させ、講演会ぐるみで前夜の都内高級ホテルで5000円ポッキリで飲み食いさせ、怪しげな人がいたり事実上の買収行為とか選挙区民への寄付なのではないかと言われても知らん顔。
こんな首相が危機到来で、さぞや活躍したかと思えば、よかったのはいち早く武漢の日本人をチャーター機で連れ帰ったことくらいで、あとは以下のような見るも無残な姿勢の数々。
・ダイヤモンドプリンセス号の対応は混乱
・法的根拠のない大規模イベント中止指令
・法的根拠のない全国一斉休校指令
・布マスクの無料配布をぶち上げて配達能力のなさ、感染予防の質の低さ、そして引き取り手がないまま無駄に保管料をかけるという何重にも愚策だったことをしでかすアベノマスクの無能ぶり、
・「#補償と自粛はセットでしょ」といくら言われても無視し続ける国民の生活なんかどうでもいいという姿勢
・リスクコミュニケーションは最悪で、記者会見は外国人記者から「本当の記者会見はしたことがない」と言われるような事前質問通告付き、更問禁止、用もないのに時間ですからと切り上げる逃げ腰ぶり
・SNSを使ったかと思えば上流階級の豊かな生活を見せつける無神経さ
・特別定額給付金の混乱も、デジタル無策や管理能力のなさを見せつける
・予備費10兆円という予算法定主義を蔑ろにする姿勢
・後任にもっと無能な人を選んでしまう最悪人事
もう最後の最後までダメダメぶりを遺憾なく発揮し、退場したかと思えば、またまたしゃしゃり出てくる懲りなさぶり、もうええわ。
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