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2020/01/08

Book:グローバル・ジャーナリズム

澤康臣氏よりご恵贈いただいたグローバル・ジャーナリズム――国際スクープの舞台裏 (岩波新書)をご紹介。

なお、その後読了し、今年読んだ4冊めとなった。

 

 

目次を見ても、世界中のニュースの集まり方、明かされる秘伝という章では情報のとり方に関するプロの見方がふんだんに紹介されていて、とても興味深い。しかし、私の最も興味を引いたのは、裁判公開に関する部分だ。 

Liser2_20200108105101第5章「そして日本はー」では、アメリカのPACER(Public Access to Court Electronic Recordsの状況を紹介し、それに引きかえ日本の裁判記録の公開のお寒い現状を、江川紹子さんの言を借りてこれでもかと批判している。

日本では、裁判という公の出来事の情報を公開することよりも、裁判に持ち出される個々人の私的な事柄を非公開にすることに重きをおいて、裁判の公開原則と主権在民原則の下でも裁判の記録公開は形ばかりのものとなっている。

非常に残念なことであり、なんとかしなければならないが、制度の壁は大きいし、その制度を打ち破ろうとしようにも、そもそも一般世論が裁判情報の公開の重要性を認めていないので、立法にも期待できないということである。

その問題意識には全く共感するので、来年度の成城大学法学部の司法制度論Iの授業では、ぜひともここの部分を紹介しようと思う。

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