#西武 の大逆転コピーから法律学を想う
新年にふさわしい素敵なコピーが西武から発出された。
もうこれはかっこいいとしか言いようがない。炎鵬の人選も素晴らしい。
しかし、所詮は自分に関係のない、頂点を目指す人達の中での話、だろうか?
なんとなくそんな感じで目を背けてしまいそうな予感もする。
でも世の中には大小様々なフィールドがあって、そのそれぞれでそれぞれのメンバーが競い合ったり、協力し合ったりしている。その一つ一つのフィールドで自分を貫けるか、そして勝てるか、フィールドのそれぞれの目的によって表現は違うかもしれないが、要するに成功できるかどうかが試されている。
もうだめだと思ったときでも頑張って成功できましたという体験は、大小様々なところで味わっていることだろう。
次にそういう場面に遭遇したときに、上から読むか、下から読むか、その積み重ねがきっと人生を豊かにしたり貧しくしたりすることになるのだろう。
で、法学的営みの中にもそうした逆転の場面はたくさんある。
実務家は、もちろん、日々の事件処理の中で相手方と競い合うわけだし、場合によっては相手方と裁判官とを敵に回してでも自分を押し通すために頑張らなければならない。ほとんどのケースはそうではないルーチン的なものかもしれないが、ここぞ肝心な場面というところに出会うことは、割合的には少なくとも確実にあるだろう。
研究者も、ここが頑張りどころという場面に出会ったのは、私個人でも一度や二度ではない。乗り切れたかどうかは心もとないし、乗り切れたケースも実力なのか運なのかは微妙なところだ。そこでは負けても後になってやっぱり正しかったということは何度もある。
そんな法律学の入門書、現代には入りやすそうな本がたくさん出ているが、私は我妻栄先生の民法案内〈1〉私法の道しるべと五十嵐清先生の法学入門 第4版 新装版
をオススメしたい。
ま、人生、そういつもいつも張り詰めた勝負の世界にいるわけではなくて、相撲取りでもない普通の人が年に6回も勝負の時を迎えていたら、とても心と身体が持たないから、年に1回あるかないかでいいし、何年かに一度ということもあるけど、ともかく、諦めずに自分を貫き通すことが求められる場面に備えて、とりあえず今目の前にある仕事を片付けるとしようか。
| 固定リンク
「法律・裁判」カテゴリの記事
- 民事裁判IT化:“ウェブ上でやり取り” 民事裁判デジタル化への取り組み公開(2023.11.09)
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)
- Book:平成司法制度改革の研究:理論なき改革はいかに挫折したのか(2023.02.02)
- Wikipediaの記事を裁判に証拠として提出することの効果(2023.01.08)
コメント