« 就職セクハラ | トップページ | Bankruptcy:メトロ経営会社の破産 »

2019/12/04

#アマゾン の二重価格表示有責判決

景表法処分取消訴訟 アマゾンが敗訴、不当な二重価格、控訴は「慎重に検討」

通販新聞ではあるが、興味深い判決の突っ込んだ紹介だ。

 

アマゾンが、文具メーカーのプラスから仕入れたクリアファイルを、90%オフと表示して販売していたが、その元の価格は商品管理上の仮の価格で実際に売られた値段ではなく、不当な二重価格表示とされ消費者庁から景表法違反で措置命令を受けたのである。

しかし、アマゾンはプラットフォームの提供者であり、本当の売主はプラス自身で、表示主体者もプラスだというのがアマゾン側の主張だ。

アマゾンが運営するサイトは、「ベンダーセントラル」と呼ばれる管理画面を通じて仕入先の事業者が自ら商品登録する仕組み。「メーカー希望小売価格」がある場合、仕入先が任意で入力する。これが比較対照となる「参考価格」になる。登録がプラス、販売がアマゾンであるため法廷では、プラスの供述を背景に消費者庁がアマゾンを「表示主体者」とする一方、アマゾンは「むしろ製造者(プラス)こそ表示主体者」と主張していた。

 ほかに処分対象となった「ブレーキフルード」、「甘酒」の表示も、その取り消しを争った。参考価格は、いずれも製造事業者が設定したメーカー希望小売価格より高く設定され、割引率が高く表示されていた。

 アマゾンは、参考価格となる情報の入力は、マーケットプレイスの出品者の任意であり、アマゾンは「取引の場を提供しているに過ぎない」と主張。表示内容を決定できる立場にないとして処分の取り消しを求めていた。

 

この記事では判決の内容が殆どと言っていいほど紹介されていないが、結論は請求棄却、すなわち消費者庁の処分が正当だというものであった。

デジタル・プラットフォーマーのあり方については、近時、多方面から注目を集めているテーマであり、政府関係からも多くの報告書等が出されている。

インターネット取引検討会 プラットフォームビジネスの動向整理

同 プラットフォームビジネスの利用状況に関するアンケート結果

国民生活センター「デジタル・プラットフォームに関する消費生活相談の概要と相談事例

公取研究会「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する中間論点整理

公正取引委員会「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査報告書


総務省「デジタル・プラットフォームの利用状況及び意識に関する調査結果について

総務省プラットフォームサービスに関する研究会「論点整理案

この他にもまだまだあるかもしれないが、とにかく注目テーマだ。

もっとも、消費者法的には、表示主体が誰なのかということはネット取引が普及し、様々な広告形態が入り乱れたあたりから、アフィリエイトが不当表示をやったときの責任関係とか、出品者の詐欺にオークション運営者がどれほど責任を負うのかとか、さんざん議論されながらも事態進展に手をこまねいていた分野であり、その1事例を付け加えるものである。

 

|

« 就職セクハラ | トップページ | Bankruptcy:メトロ経営会社の破産 »

消費者問題」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 就職セクハラ | トップページ | Bankruptcy:メトロ経営会社の破産 »