就職セクハラ
従来から、就職活動の学生の弱い立場に乗じて、圧迫面接ならまだ可愛いもので、スカートの女子学生が逆立ちを特技に挙げたのにつけ込んで「そこでやってみて」と言ったり、やたらと面接を重ねて大学にもおちおち出られないようにしたりと、企業ぐるみのものもあれば面接担当者個人の問題のもあり、問題化していた。
どちらかと言うと、採用されたい側の枕営業みたいに思う向きもあり、笑い話のように扱う傾向もあるが、権力構造を悪用した典型的な「ハラスメント」事例である。
学生たちが声を上げることはもちろん大切だが、コンプライアンスとか口にしたことのある企業は自ら徹底調査を行った上で膿を出すべきだ。
そして、記事ではなぜか触れられていないが、学生を送り出す側の大学も、黙って見過ごしてはいられない話のはずだ。就職サポートの部署はどこの大学にもあるだろうが、そこで匿名相談に応じたり、こんな面接官はセクハラ野郎だから相手にするなとか、啓発も必要である。
相談事例を集積してブラックリストを大学または大学の連合体として公表するなどの方法もある。
ともかくも、就活現場にセクハラが蔓延するような企業はロクなものではない。しかしそんなところを選ばなければ良いといって済ましているわけにはいかない。いつの時代でも労働者は立場が弱く、採用される前はもっと弱い立場なのだから。就職状況が良くなっているとは言っても学生の側に強者だけでなく弱者もおり、弱者であればハラスメントを受けても良いということにはならないのだ。
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