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2019/08/12

日評アーカイブズがすごい(1)

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日評アーカイブズというのは、日本評論社の100周年記念事業として、古い書籍の復刊をPDFとPOD(プリント・オン・デマンド)で提供するというのである。

電子書籍は一般に、電子書籍の提供プラットフォーム事業者が撤退したり潰れたりすれば、特別の救済措置がない限り物は残らないが、今の所汎用的なPDFで提供してくれるものなので、これなら買ってもいいかもと思う。

すでに復刻されているもののうち、一般的な興味が惹かれるのは、次のようなもの。

 

 

東宮御渡欧記 乾の巻

皇太子時代の昭和天皇が欧州を旅した記録で、大正10年5月にイギリスを訪問したところまでの記録が7月に発行されているという。そんな短い期間に、しかも日本評論社がなぜ刊行できたのか、謎だそうだ。

PDFのみで税込み3024円

美濃部達吉『議会制度論』PDFのみで税込み2592円

同著、宮沢俊義 増補『新憲法逐条解説』PDFのみで税込み1728円

美濃部先生は「(新憲法の)趣旨を完全に実現せしむるためには、全国民の努力が必要であり、而してそれには憲法に関する建全な知識を一般に普及することが、当然の前提とならねばならぬ。」という趣旨で書かれたそうだ。

残念ながら、その意図は今日に至って忘れ去られているようで、立憲主義って新しい学説ですかと書いちゃう人が作った憲法草案なるものが、政権党により掲げられている。

 

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