Book:基礎から学ぶデジタル・フォレンジック
入門から実務の対応までという副題にあるように、第1章デジタル・フォレンジック入門は「デジタル・フォレンジックってよく聞くけど、ぶっちゃけ何?」という人に最適な入門的解説となっている。
デジタル・フォレンジックの手順と、具体例に即した手順は、17年ほど前に初めてこの言葉に触れて、実際どういうことをやるのだろうと当時の先端を行っていた企業に見学に行ったことを思い出させてくれる。とてもわかり易い。
また、記録媒体ごとの証拠保全の必要性なども参考となる。
この世界は足が速いであろうから、ぜひともこの本の記述的な側面は頻繁な改訂をお願いしたいと思う。
その他、最後の方にあるデジタル・フォレンジック15年史は、この界隈の有名事件が懐かしく思い出させられるし、実際デジタル・フォレンジック技術が法実務に役立ってきたのだなあという実感を感じさせてもらえる。
是非、シェアしたい一冊である。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 最高裁サイトに証明責任関係を判示した裁判例はどれくらいあるか、AIに聞いてみた(2025.05.16)
- 任天堂Joy-Conドリフト問題についてのEU消費者保護部局の共通見解をNoteBookLM(2025.05.06)
- 生成AIもどんどん賢くなっている(2025.01.16)
- TwitterX:醤油なめ少年の家裁送致(2023.08.07)
- Mook:法律家のためのITマニュアル(2023.07.19)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- Book:檜垣澤家の炎上(2025.06.30)
- Book:処刑国会(2025.06.29)
- Book:幽霊認証局(2025.05.08)
- Book:リーガルーキーズ(2025.05.09)
- Book:殺人者(2025.05.07)
「法律・裁判」カテゴリの記事
- Arret:欧州人権裁判所がフランスに対し、破毀院判事3名の利益相反で公正な裁判を受ける権利を侵害したと有責判決(2024.01.17)
- 民事裁判IT化:“ウェブ上でやり取り” 民事裁判デジタル化への取り組み公開(2023.11.09)
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)
- Book:平成司法制度改革の研究:理論なき改革はいかに挫折したのか(2023.02.02)
コメント