Book:基礎から学ぶデジタル・フォレンジック
入門から実務の対応までという副題にあるように、第1章デジタル・フォレンジック入門は「デジタル・フォレンジックってよく聞くけど、ぶっちゃけ何?」という人に最適な入門的解説となっている。
デジタル・フォレンジックの手順と、具体例に即した手順は、17年ほど前に初めてこの言葉に触れて、実際どういうことをやるのだろうと当時の先端を行っていた企業に見学に行ったことを思い出させてくれる。とてもわかり易い。
また、記録媒体ごとの証拠保全の必要性なども参考となる。
この世界は足が速いであろうから、ぜひともこの本の記述的な側面は頻繁な改訂をお願いしたいと思う。
その他、最後の方にあるデジタル・フォレンジック15年史は、この界隈の有名事件が懐かしく思い出させられるし、実際デジタル・フォレンジック技術が法実務に役立ってきたのだなあという実感を感じさせてもらえる。
是非、シェアしたい一冊である。
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