femme:全国女性シェルターネットによる野田市女児殺害事件への声明
全国女性シェルターネットによる表記の声明が出されている。
子供の虐待死といういたましい事件に世間は今、モラル・パニックの真っ最中であるが、その矛先を母親に向ける傾向が一部であるし、警察も母親を共犯扱いしている。
他方で、児童相談所に対する批判には、反論もある。
しかし、児相の現場職員が限られた資源の中で精一杯やったとしても、職員個人の問題ではなく児相の資源の乏しさ、特に人的体制とか連携体制とかの乏しさまでもが批判されるべきでないということにはならない。
救えなかった原因を職員の対応の不味さに矮小化するのではなく、システムや資源の問題として、その改善につなげていかないと、今後も同じことが繰り返されるだろう。
そして母親については、DV被害者がなぜ逃げないのかという、いつも繰り返される非難の問題性を、この機会に考えてみたらどうであろうか?
子どもの命を救えなかったことから、母親を悪者にしたくなる気持ちは分からないではないが、全く生産的な議論ではないし、当事者にとっては正当でもない。感覚とか素朴な正義感情のみに寄りかかって勇ましい非難を向けるのではなく、この痛ましい事件に関心があるのであれば、この機会にDV被害者の追い込まれた精神状態を勉強してみると良いと思う。単に感覚的に分かれと言っても無理であろう。
例えば、手嶋昭子『親密圏における暴力』(信山社・2016)15頁以下などが端的にまとまっていてわかりやすい。
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