Book:ある男
今年読んだ8冊目は本屋大賞ノミネートのある男
さすがは本屋大賞候補で、半日で読んでしまった。
実は、昨年の秋ころであろうか、著者インタビューをたまたまラジオで聞いていたこともあって、面白そうだなぁとは思っていた。直接読むきっかけとなったのは、くまちん先生のツイッターかFBで、登場人物の弁護士がリアルだというつぶやきを見たからである。
インタビューでは弁護士が捜索役になるという話をしていたかどうか、記憶がない程度に印象にはとどまらなかったが、実際この話の大きな部分を弁護士が、それも在日3世で帰化したという経歴を持ち、妻との間がセックスレスとなっている家庭環境の葛藤を持つ存在が占めている。それが主題なのか、それとも4年間夫婦として暮らして子供もできて事故死した夫が、実は戸籍も経歴も虚偽だったということに起因するそれぞれの家族や生き方の問題が主題なのか、読んだ後では微妙な感じがしている。どちらも大事ということであろうか。
しかし、弁護士さんの方の葛藤は、終わることなく本がラストを迎えてしまった。続きそうな雰囲気はなかったが、続くのであろうか?
そして、やはりこの話には、宮部みゆきの火車が思い出されてならない。なんとなく、喫茶店で対面するというあたりも火車風なのだ。ただし、宮部みゆきの方は、多重債務が主題だったところ、こちらはそうではないのだが。
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