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2019/01/23

NII:要件事実当てはめをコンピュータで

国立情報学研究所のサイトで、「裁判官の判断をシミュレーションするシステム」というのが出ている。

裁判官の判断をシミュレーションするシステム

私がこのアイデアを聞いたのは、大学院生の頃だった。

北大の松村先生(法社会学)が、東大の太田勝造先生を連れてきて、北大法学部の数少ないコンピュータのある部屋でデモをやっていたのを覚えている。

その後、東工大の新田先生とかともお付き合いがあって、その方面の研究は遠巻きに眺めていたが、自然言語処理が一つのネックだったし、まだ機械学習とかディープラーニングという概念はなかった。

それでも、推論エンジンでこんなことができると言われ、小樽の社会情報の先生たちと色々遊ばせてもらった。

やがて要件事実論は法科大学院時代を迎えてあっという間に暗記モノと化し、ある意味では単純化が進み、他方で第三次AIブームで機械学習が現れた。

こうなると、単純な要件事実のレベルの推論ではなく、当てはめられる生の事実のレベル、これは必ずしも一事実が一要件に対応するわけではなく、ズレもあれば、複数の要件に該当する事実が出てきたり、単純ではなくなるのだが、そういう部分もカバーした推論エンジンが期待される。

しかし、一昨年、司法アクセス学会で見た発表は、要件事実レベルのものにとどまっていて、エー?と思うものだった。横で見ていた太田勝造理事長を唸らせるようなものを期待していったのだが。

まあ、司法アクセス学会では理事長を除いてコンピュータ素人で、しかも年配の聴衆だから、そのレベルに合わせてわかりやすいところにまとめたのかもしれず、また要件事実レベルのものだって規範の階層とか請求権の競合事例とか、刑事でも罪数論的処理が必要な設例を正しく推論できるのであれば、それはそれですごいことのように思うのだが、実際のところこの研究はどこまで進んでいるのだろうか?

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