LGBTと子供
いろいろな形の家族がいるのだけど、これはまた多様性の先端を言っている。
ゲイとトランスジェンダーと母と子 新しいファミリーが生まれた
記事によれば、あいさんと杉山文野さんとは8年越しのパートナーだが、杉山文野さんは元女性のトランスジェンダーであり、子供を持つのには、第三者提供の精子が必要であった。
そこで、LGBT運動の同志でもあるゲイの松中権さんに提供を頼み、1年以上かけて出産に成功した。
そこまでは、すごく珍しいわけではないが、この三人の場合、三人で子育てに関わっていこうとしているところが新しい。
杉山さん「それでも、毎日オムツを変えたり、ミルクをあげたり、抱っこしたりしていたら、繋がりを感じるんです。権ちゃんの子でもあるし、僕の子でもある」
権ちゃんは月に数回はやってきて、ミルクをあげたり、お風呂に入れたりしているそうな。
相談に乗ってきた弁護士さんは「文野さんたちのケースは、最初から3人とも協力して子育てをしていきたいと意見が一致している。子供にとっては、愛情を持って関わってくれる大人が多い方が良いんです」と語る。
思うに、こうしたケースは現代的で新しいようだが、親に相当する人が複数いる子供というのは、昔から他の家に普通養子に入ったのちも元の親とは人間関係が継続していた場合などを考えると、結構いたはずである。養子というと全くの赤の他人にもらわれるみたいなイメージがあるかも知れないが、兄弟姉妹とかおじおばとかが引き取るという場合もあるし、あるいは跡取り問題に関連してされた養子ではむしろ実家との縁は切れない。そうした状況で、親としてどのような関わりをその子供にするのかは、まさにそれぞれであったことだろう。
上記記事のケースが将来も続くのか、途中で形態が変わるのか、それは分からないし、当事者、特に子供の成長に最もよい形で将来を決めていければ良いことだ。そしてその最良の形を選ぶのは、彼ら、親たちだ。
| 固定リンク
「明るい法律の話題」カテゴリの記事
- カルタヘナ法とは(2023.03.09)
- Book:ルールの世界史(2023.02.03)
- もしも基本的人権の尊重がされなかったら(2021.05.03)
- #東京医科大学 に対する受験料の返還・10月10日まで締め切り延長(2020.09.19)
- 発信者情報開示手続の新しい仕組み?(2020.06.26)
コメント