Book:法のデザイン
今年読んだ25冊目は、水野祐先生の法のデザイン—創造性とイノベーションは法によって加速する
まずもって装丁がかっこいい。
帯にしか日本語タイトルもバーコードもないので、帯が取れないようにするためか、昔の文学全集か何かのようなビニールカバーが付いて、余計にレトロ感を醸し出している。実は帯に隠れた部分に日本語タイトルも書かれているが、バーコードは帯にしかない。
内容的にも、法は規制の道具というわけではなく、むしろ法の余白で自由なイノベーションの可能とするものであり、そうした可能性を加速するために法をデザインするという発想には深く共感するものがある。
もっとも具体的な内容は、従来の法学的な常識と全く無縁なものというわけではない。そこはやはり弁護士さんの書くものであり、新しい現象を扱いつつも従来の法的な枠組みを無視した空論を展開しているわけではない。もちろん自由な立法的希望を述べているところは多々見られるが。
デジタル社会の様々な事象を起点に法を考えるという点でも、とても参考になる一冊である。
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