ドラマ・指定弁護士
撮りためていたビデオで見たのだが、まあ、いい加減なシナリオのドラマだな―と、役者さんが可哀想なレベルであった。
もりかけ疑惑をパクって、国有地の格安払い下げに当時の法務大臣の汚職疑惑が持ち上がったという筋書きで、例によって大阪地検特捜部が不起訴にしたところ、検察審査会が起訴相当議決2回で北川景子が指定弁護士になるという筋書きである。
しかし、疑惑追及の国会とおぼしき画面では、疑惑を向けられた議員と官僚とが、野党議員と見られる質問者から追及を受けている。
なんで政府の閣僚でも副大臣とか政務官とかでもない元法務大臣が答弁席に座って、官僚と並んで答弁しているのか、参考人質疑でもなさそうなのにと、まずそこからいい加減さが際立つ。
極めつけは、疑惑の真相である。
大体、裁判員裁判のために法廷その他の施設整備に金がかかるが、国民の反発が怖くて予算化できない、だから官房機密費から金を出して財務局から贈賄疑惑の福祉法人に補助金名目で支出し、それを裁判所とか検察庁とかに還流させたというのである。
こうして書いてもなんのことやらわからん。予算立ててもいない、つまり財源はないはずなのに支出だけあるってどういうことなんだと。法廷の増築とかモニターの購入とか、裁判員裁判に必要な費用を裏金でだせるのかと、
こんな回りくどくて、しかも意味のない工作を、なんで隠さなけりばならないのかも、しかも秘書を口封じに殺してまで隠さなければならないのか、全く理解できない。
それは作者自身も自覚していたようで、テレビの中で真相を聞かされた一般市民が、なんでこんなこと隠していたのかとインタビューに答えていた。
挙げ句に指定弁護士の起訴に対しては、無罪判決である。10億の土地を、やってもいない除染費用が計上されて2億に値引きされるという点についての刑事責任は不問である。
もう、最初から最後までグダグダな感じだった。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- Cinema: アングリースクワット 公務員と7人の詐欺師(2025.04.11)
- Cinema:もしも徳川家康が総理大臣になったら(2025.04.10)
- Cinema:ボブ・マーリー One Love(2025.04.09)
- Cinema:陪審員2番(2025.04.08)
- Cinema:教皇選挙 Conclave(2025.04.07)
コメント