Book:家庭裁判所物語
今年読んだ18冊目は、家庭裁判所物語、寝不足の原因であった。
あの気骨の判決―東條英機と闘った裁判官 (新潮新書)を書いた清永聡氏が、家庭裁判所の創世記を丁寧に描いた。
家裁には「家庭裁判所調査官」という独特な制度があるが、そうしたユニークさがどうして生まれたのか、家裁月報とは別にケース研究というこれまた裁判所としてはユニークな出版物がある起源など、家庭裁判所という存在の理解には欠かせない読み物である。
この本では、家庭裁判所の家事調停についてあまり触れられておらず、調停委員の選任・研修過程などが出て来なかった。やはりその部分は、理想の家庭裁判所の創世記に取り上げるべきものではなかったということであろうか。
それと、現在少年法適用年齢が18歳未満に下げられようとしているが、本書が描く立法の歴史を改めて振り返ってから、決定してほしいものだと、切に願う。
久しぶりに、家栽の人が読みたくなってきた。
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