« 諫早湾請求異議訴訟、上告へ | トップページ | jugement:民泊差止判決 »

2018/08/12

Barexam:司法試験合格率にみる男女格差

昨晩、飲んでいて、東医の得点調整はひどいという話になり、大体普通に試験をしたら女性ばっかり合格してしまうというのは本当かということで、司法試験の合格率では男性の方が女性より高いという話をしたら、それは本当かと疑われたので、ちょっと調べてみた。

元データは法務省の「司法試験の結果について」という中にある毎年の出願者数と総合評価のPDFデータである。従って、男女別の出願者数で男女別の合格者数をそれぞれ割ったデータであり、受験者数とはずれている。

結果は、平成20年から29年までの10年間で、男性の合格率は21.3%、女性の合格率は17.8%、3.5ポイントの差ができていた。
その10年間の推移をグラフにまとめたものが、次のグラフである。

20180812_145335


このように推移を見ていくと、差が広がったり狭まったりして、その原因には色々な要素が想像できる。
過去10年の最初の4年間は旧司法試験との並行実施であり、そもそも新司法試験の全体の合格率が比較的高かったが、受験者数もまた多かった。
旧司法試験が終了して予備試験が始まった平成23年に、男性は変わらないのに女性の合格率だけ、その年だけ急減しているも不思議ではある。
逆に昨年度の合格率が、女性は変わらないのに男性だけ急増しているのも不思議である。

平成26年の受験回数三回制限が撤廃されたことの影響は、少なくとも男女別合格率の推移には見られない。

いずれにせよ、純粋ペーパーテストで決する現在の司法試験で、その合格率に男女差があるのは興味深い。合格者数の中の男女比は、このグラフにおける男女の開きの変動にあるように各年で差があるが、過去10年間では20%から28%。女性比率が最高だったのは平成22年の28.4%であるのに対して、最低は直近平成29年の20.4%である。

さて、その原因はなにか?
1説 不正な得点調整が密かに行われている
2説 優秀な女性が司法試験を受けない社会構造がある
3説 法科大学院を卒業してから司法試験に合格するまでの年齢層に結婚・出産というライフイベント適齢期が重なり、女性だけ受験に不利な影響がある
4説 司法試験の受験勉強に女性は(比較的)向いていない

まあ、常識的には2説で、優秀な女性が法律専門職を選ばず、他の人生を選択してしまうからで、それにはさらに初等中等教育の中での親や先生の教育の成果だったり、ロールモデルとしての女性法曹が特に高校大学の年齢層の女性たちに輝いて見えないということだったり、あるいは逆に輝きすぎて(キラキラ)自分もなれるという感じが持てないということだったり、そういったことの総合的影響なのであろうか。

|

« 諫早湾請求異議訴訟、上告へ | トップページ | jugement:民泊差止判決 »

学問・資格」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31412/67048653

この記事へのトラックバック一覧です: Barexam:司法試験合格率にみる男女格差:

« 諫早湾請求異議訴訟、上告へ | トップページ | jugement:民泊差止判決 »