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2018/07/12

AIによる契約条項チェック

AI技術を用いて契約書のリーガルチェックをかけます、という宣伝サイトをみた。

AIは弁護士の“目”になるか?契約書レビューAI「AI-CON」が法務コストを90%カットする

その本体のサイトはこちら

今は主としてB2Bの契約条項が中心のようなのだが、消費者契約についてもこういうのがあると面白いなと思った。消費者関係法令、特に消費者契約法に関して、AIによる問題発見なんて素敵ではなかろうか?

誰にとって素敵かと言うと、最初は適格消費者団体にとってであり、問題ある契約条項をネット上から収集して申し入れをするという作業の助けになりそうだ。

やがて、これは企業側にも使えるようになり、消費者契約法に照らして問題のある条項が自らチェックされて駆逐されると、少なくとも約款の不当条項に対する差止め請求の必要性は小さくなり、本当に争いのある部分についてのみ、訴訟で取り扱う様になってくることであろう。
現状では、明らかな不当条項が文句をつけられない限りでまかり通っていて、それを全国で18団体しかない適格消費者団体が一つ一つ慎重に吟味して申し入れて是正してもらっているわけである。

なお、記事によれば、上記のサイトでは「将来的にはAIで完全自動にしたいですが、現時点ではAIのみの判断に任せるのは危険ですね。
“完全自動”だと勘違いされがちですが、ユーザーに提供しているレビューはすべて弁護士がチェックしています。」と書かれていることには留意しておく必要があろう。

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