Book: 社会の変容と民法の課題・下
上巻はかしこまった表情なのに対して下巻は明らかに笑顔の写真をチョイスされている。
目次は契約各論から始まり、不法行為、家族法、そして諸法と続く。
この目次の中で目を引くのは、冒頭の大島梨沙「取引対象としての身体と人格についての覚書」で、副題に「アイドル専属マネージメント契約を素材として」とあるように、昨今世間を賑わせているアイドルの専属契約の効力論を、独禁法などとは異なる視覚から論じている。
また、水野謙「『虚名』に関する一考察」も、温厚で敬虔なクリスチャンとして知られる俳優が実は家庭でDV夫だという記事を書かれたという設例で名誉毀損に関する民刑の先達を引いた考察が展開され、興味深い。

山口斉昭「自動走行車における欠陥概念とその責任」は、今流行りのテーマであるが、レベルの高い自動運転車の社会的な受容により、メーカーの責任を当然に問うことができなくなると論じる。
この他にも興味深い論考が並んでおり、例によってきちんと勉強しなければという気分にさせられる。
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