Book:法・情報・公共空間
今年読んだ60冊目は、北大法学部専任講師の郭薇さんによる法・情報・公共空間 近代日本における法情報の構築と変容
ご恵贈いただいたので、早速一読した。
法社会学会で表彰された彼女の博士論文を元とする著作であるが、いわゆる法情報学という分野における本格的な研究書として出色の出来だし、オリジナリティに溢れる内容となっている。
とりわけ、法律時報を題材とする法律雑誌という存在の実証的な分析や、感情立法とされる公訴時効廃止など、刑事訴訟立法をめぐるメディアの言説の分析は、法社会学者による法情報学研究ここにありという感じである。
この著作の研究視座を元に、昨今のフェイクニュースの最新状況を踏まえたネットメディアの影響を加味した今後の研究が楽しみである。
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