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2017/09/26

election:総選挙といえば、最高裁裁判官の国民審査も忘れずに

今回の国民審査にかかる裁判官は、現時点で7人と、長官を除くと最高裁の裁判官の半数に及ぶ。

驚くべきことに、その全員が男性で、前回総選挙以来、日本では女性の最高裁判事が一人も誕生していないわけだ。

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以下では、最高裁サイトをたどって、各裁判官が表明した個別意見を簡単にまとめてみる。
なお、個別意見の意義等については、幾つかの文献が出ている。


大谷直人裁判官の個別意見
 300日の再婚禁止期間を100日を超える部分について違憲と判示した最大判平成27年12月16日で、100日以内でも懐胎可能性がない場合は適用除外を認めるという櫻井裁判官の補足意見に同調。

渋谷の温泉施設爆発事故で業務上過失致死を認めた最決平成28年5月25日で、予見可能性がないとする弁護人の所論に反論する補足意見を単独で表明。

小池裕裁判官の個別意見
 抗告の手数料納付を命じる補正命令がさだめた納付期間後に納付した場合に瑕疵の治癒を認めた最決平成27年12月17日で、訴訟救助に関連する申し立ての濫用を戒める補足意見を単独で表明。

 株式公開買付の公正な価格の決定に関する最決平成28年7月1日で、利益相反の構造にある当事者間でも公正な価格を算定する方式について詳しく論じる補足意見を単独で表明。

 米軍厚木基地の騒音公害で将来給付部分を却下した最判平成28年12月8日で、たとえ一定の期間を区切ったとしても将来給付が是認されることにならないことを詳述した補足意見を単独で表明。

 同じく厚木基地の飛行差止に関する最判平成28年12月8日で、自衛隊機の飛行差止めの訴訟要件具備と本案判断との関係について説明した補足意見を単独で表明。

 預貯金債権が当然に分割されず、遺産分割の対象になるとした最大決平成28年12月19日で、被相続人の預金債権払い戻しの必要があるのに全員の同意が得られない場合は、仮処分を活用すべきとの補足意見に参加。

木澤克之裁判官の個別意見
 預貯金債権が当然に分割されず、遺産分割の対象になるとした最大決平成28年12月19日で、被相続人の預金債権払い戻しの必要があるのに全員の同意が得られない場合は、仮処分を活用すべきとの補足意見に参加。

 なお、この人は最高裁のHPの経歴でも「学校法人加計学園監事」と書かれている。

菅野博之裁判官の個別意見
なし

山口厚裁判官の個別意見
なし

戸倉三郎裁判官の個別意見
関与した裁判例自体がない。
下級審裁判官としては、匿名の密告投書につき、刑事訴訟法三二一条一項三号但書にいう特信状況が認められないとして、その証拠能力が否定され、コカイン所持事件につき、不利益事実を認めた外国人被告人の供述調書の信用性が否定された結果、無罪判決に至った東京地判平成 3年 9月30日判タ787号277頁に右陪席として関与し、また、妄想型精神分裂病に罹患している被告人の犯行(傷害)につき、精神分裂病に基づく明らかな幻覚妄想の上に行われたもので心神喪失状態にあつた旨の精神鑑定の結果を排斥し、心神耗弱を認めた東京地判平成 3年10月15日判タ780号263頁の単独裁判官であった。

林景一裁判官の個別意見
関与した裁判例自体がない。

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