jugement:民泊行為が違法であるとして損害賠償認容
判決はまず、男性の民泊営業を「旅館業法の脱法的な営業に当たる恐れがある」と認定した。そのうえで、「ごみの放置や深夜の騒音など住民の利益に反する問題が発生した」と指摘。理事長側が裁判を起こさざるを得なくなったとして、弁護士費用にあたる50万円の支払いを命じた。一方、理事長側は民泊営業の差し止めも求めたが、男性が係争中に部屋を売却し、この請求は退けられた。
賠償が認められた損害は弁護士費用であり、しかも訴えを提起せざるを得なくなったということなので、上で書かれているような、民泊行為が不法行為であると認定したわけではないのではなかろうか?
そもそも民泊営業の差止めを求めたという部分は、区分所有法57条に基づく請求のように思われる。
(共同の利益に反する行為の停止等の請求)第五十七条 区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる。(2項以下略)
ここで引用されている6条1項は以下のような規定である。
区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。
要するに、民泊営業は建物の保存に有害な行為、または区分所有者の共同の利益に反する行為だとみとめられたということではないか。それで差止請求は既に部屋を売却したので棄却になったが、差止請求訴訟を提起させられた点について不法行為だとして損害賠償を認めたのではないか?
だとすると、訴えを提起されるまで違法行為を止めず、訴訟中に違法行為を止めて差止めの棄却を求めるという行為に対しては、弁護士費用の賠償を求めることができるという先例として、色々なところで使えるのではないだろうか?
| 固定リンク
「裁判例」カテゴリの記事
- jugement:仲裁合意の効力が仲裁付託条項のある契約当事者以外の者にも及ぶとされた事例(2022.04.15)
- arret:夫婦別姓選択制のない民法・戸籍法は違憲だとする渡邉裁判官の意見(2022.03.27)
- jugement:確認の訴えが法律上の争訟ではないとされた事例(2022.03.17)
- jegement:外国事業者に対する発信者情報開示請求が欠席判決で認容された事例 #データマックス #データミックス(2022.02.24)
- arret:憲法53条に反する国会召集懈怠が国賠法上違法ではないとされた事例(2022.02.16)



コメント