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2017/01/05

Franceでこの1月1日から裁判官抜きの相互の合意による離婚が制度化

フランスの離婚制度は、従来、必ず裁判官の許可が必要だった。ところが、昨年12月28日付けのデクレにより、今年の1月1日から、夫婦双方とそれぞれの弁護士が署名した離婚証書を公証人に寄託することで、離婚することができるようになった。
いわば協議離婚であるが、フランスらしく、慎重な意思確認手段は設けている。
Justicepolonaise


Décret n° 2016-1907 du 28 décembre 2016 relatif au divorce prévu à l'article 229-1 du code civil et à diverses dispositions en matière successorale

夫婦は、離婚証書作成にあたってそれぞれに弁護士に依頼し、いかなる強制も受けず、正確に理解した上でサインしたことを証するサインを弁護士が行う。
この離婚証書を公証人事務所に寄託すると、公証人が確定日付を付し、これにより強制力が生じる。

公証人が裁判官の代わりに離婚を許可するのではなく、単に確認するだけである。

従来は、必ず裁判官の許可が離婚に必要であり、そのため離婚を担当するJAFの数が足りずに、離婚するにも数ヶ月待ちという状態となり、当事者に不満が高まっていた。このデクレにより、一挙に離婚渋滞が解消される見込みであろう。

翻って我が日本では、協議離婚があまりに自由すぎて、半ば騙されて離婚させられるケースが後を絶たない。必ず弁護士が両当事者の立場に立って内容と真意を確認してでなければ離婚届を出せないというようにすれば、随分と違うと思うのだ。
これは同時に弁護士(あるいは司法書士もか?)の公証機能の正当な利用であり、社会的資源の有効活用として望ましいことでもある。
ただ、内容確認に関する弁護士費用があまり高額であっては困るのだが。それと、後々の紛争に当っての弁護士の責任問題とか、当然に受任してもらえると当事者が期待するかもしれないのをどうすればよいかなど、ちょっと考える必要が在ることはあるが。

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