edu:盗みは悪いことと、シラバスに書いてないから盗んでいい?
「教えて下さってありがとうございました!」と「悪いということを知らなかったんだから」
上記のブログには、授業中のミニレポートに四人同じ内容のがあったので問いただしたところ、一人が四通書いたのだと言うことが判明したというのだが、その後が凄い。
ミニレポートは出席の証になるらしいので、やったことを認めた四人について全員、そのときの出席は取消という処分をいいわたしたところ、次のような返事が帰ってきたというのである。
「でも悪いということを知らなかったんだから、それはちょっと行き過ぎじゃないですか?」
「法の不知はこれを罰する」というのが古来からの原則である。
良いことと悪いこと、善悪の区別というのは大人になるまでの間に身に着けておかなければならないのであって、悪いこととは知らなかったというのは通らない理屈だ。
最近では、違法性の認識がなかったというふざけた話がまかり通るようだし、警察は違法な証拠収集手段でも、それが違法だという司法判断が確立するまではやってもいいと思っているらしいし、しかも裁判所がそれを認めてしまうらしいので、上記のような学生が出てくるのもむべなるかなではあるが、それは通らない理屈である。
もっとも、著作権侵害行為、あるいは剽窃行為が悪いことというのは、ひょっとすると人工的な規範であり、大人になるまでに自然に身につくものではないかもしれない。
そうだとすると、やはりどこかで教えてあげなければいけないことかもしれない。
しかし、上記の学生がやったのは、代返的な効果を持つミニレポートの作成と行使なのだから、それをしちゃいけないことだとは知らなかったというのは通らないであろうに。
なお、剽窃行為、著作権侵害行為、パクリ、コピペによるレポートを提出すれば、それが判明すれば試験でのカンニングと同等の不正行為とみなされ、その単位は取得できず、場合によってはその同じ学期の単位はすべて取り消され、停学処分にもなるかもしれない。
出席表代わりのミニレポートということで、その回の出席だけで済んだことに感謝すべきなのである。
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