misc:ミハイル・ゴルバチョフの近況
なんといっても冷戦終結とソ連の民主化、共産党からの解放の立役者で、世界史的には文句なしの偉人だ。
その彼が、今、ロシアで辛い立場に立たされているのはしょうがないとしても、民主主義やリベラリズムの限界を感じてしまう。
記事の中では、ゴルバチョフをソ連帝国崩壊をもたらした犯罪者としてロシア政府が公式に認めるという話から始まるのだが、歴史的事実は異なる。
彼はソ連崩壊の原因を作った張本人ではあるが、ソ連を崩壊させた張本人はロシア連邦のエリツィン大統領であり、ゴルビーがソチかどこかに行っている隙にソ連構成国の会議を開いて勝手にソ連解体を決議してしまったのだ。クーデターともいう。
そのロシア政府が、ソ連崩壊の犯罪者とかいうのだから、なんとでも言えたものである。
しかし、ペレストロイカ、グラスノスチがソ連帝国を崩壊に導いたこと、ベルリンの壁の崩壊とワルシャワ条約機構の解体に導いたことは、どう考えても事実としか言いようがなく、ソ連の社会主義独裁体制が強権支配でかろうじて持っていたことを、甘い顔をしたらすべてを失うことを、教訓として残した。
これを学んで天安門事件では徹底弾圧に走ったのが中国というわけだ。それでも中国は経済的に成功しているように見えるし、キューバやミャンマーのような発展を見せている国もある。
かつての社会主義国が、ゴルビーの開けた戸をくぐって出たその後は、多様で興味深い。
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