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2016/06/01

DVシェルターの場所を漏洩して、警察が謝罪

DV避難先の所在漏れ閉鎖 大阪府警が謝罪、調停終結

府警は担当の生活安全総務課長名で運営者に「多大なご迷惑とご心配をかけた」とする謝罪文を同日付で送付。さらに関係部署に再発防止の徹底を図る通知を配布した。シェルターは昨年、府の子育て支援に関する制度を活用し、移転費用として府南部の自治体を通じ交付金を受け取った

Mamabebe

ということで、一応の解決を見たようである。
情報漏えいの原因究明と、それが悪いこと、あってはならないことであることが公式に確認され、かつ原状回復に近い移転費用も支払われたということであり、先例として記録しておくべきである。

漏洩の原因は、記事によると、接近禁止命令が裁判所から出され、その内容を河内長野署員が夫に「説明する際、シェルターの所在地が書かれた書類を机上に残して席を外し、夫に知られてしまった」ということである。
なんか、わざとかと思いたくなるような経過ではあるが、ミスだとすれば再発防止を徹底してもらいたいものである。

なお、逃げることを前提とした法制度が適合する場合もあるが、そうではない場合もあり、被害者が自宅で子育て等を続けつつ安全な環境を確保できるというための法制度が、是非とも必要であることを忘れてはならない。

関連する参考文献は以下の通り。

また、最近のものとして、京都女子大学の手嶋先生が親密圏における暴力 ― 被害者支援と法 (学術選書149)という本を出された。上記の法はDV被害者を救えるか ―法分野協働と国際比較 (JLF叢書 Vol.21)の中に収められた論考も一部を成している。

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