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2016/04/03

Courts:最高裁が裁判官の海外研修を増強へ

朝日新聞の記事によると、

多国間にまたがる法的な争いに対応できる裁判官を育てようと、最高裁は今秋にも、現場の裁判官数人を米国の研修プログラムに派遣する。

Dscf2030
とのことで、子どもの奪取に対するハーグ条約とか、国際私法とか国際倒産とかの渉外案件に対応できる裁判官を養成するというのがその趣旨・目的ということである。

しかし、これまでも海外留学のための派遣は、アメリカのみならず欧州にもやってたんじゃないのかという気がするが、それとは趣旨が違うらしい。

裁判官が国際会議に出席したり、留学したりする機会はあるが、裁判官が海外で研修を受けるのは、知的財産についてのドイツの研究所に隔年で1人を派遣するだけだった。 (中略)

今回の研修は、米連邦最高裁のジョン・ロバーツ長官が理事長をつとめる「連邦司法センター」(ワシントン)が世界各国の裁判官向けに開いているプログラムで、約1カ月間の研修を受ける。センターを拠点として、医療や破産などそれぞれの専門分野の研究を進めるほか、センターが調整役となって、各国の裁判官や研究者との人脈づくりを進めるという。

ということである。連邦司法センターというのは、原語が書かれていないが、Federal Judicial Centerの訳であろうか?
そうだとすれば、8年前にe-filing調査で訪問したことがあるが、ぜひ本場での訴訟の高度情報化の現状に触れることも考えていただきたい。

最高裁の担当者は「海外の情報を収集するだけでなく、日本の法律手続きを外国の裁判官に理解してもらうことも重要だ。人脈を広げることで、各国の裁判官の『共通理解』の中に、日本の考え方を盛り込ませていきたい」と話す。

是非、試みて欲しい。その結果、とりわけ、司法のネットワーク利用、e-filingの活用による効率化とか、中世並みと海外から言われてバカにされている刑事司法の前近代性、自白偏重主義の弊害、可視化を中心とする手続の透明化、そして科学鑑定の適正確保策などについては、日本の考えをぶつけて、いかに日本はダメダメなレベルかを実感していただいて、改革につながるのがもっともよいシナリオである。

今後に期待したい。

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