Book:Law and Policy on the Domestic Violence in Japan
以下、執筆者の手元に届いたので、写真入りで再掲
執筆に関わった本が出版されたので、お知らせする。
Law and Policy on the Domestic Violence in Japan - Realities and Problems
小樽商科大学からの出版助成によるもので、同大学出版会がクレジットされているが、同大学教授の片桐由喜先生が編者である。
日本のDV法制について、民事法、刑事法、行政法の各立場からの検討を加えるという企画は法はDV被害者を救えるか ―法分野協働と国際比較 (JLF叢書 Vol.21)で行ったところだが、今回の書籍は、これを土台とする海外への情報提供を目的としたものである。
日本のDV法制については男女共同参画局でも英語サイトなどで紹介しているが、そのサイトの性格上、問題点を検討したものとはなっていない。
本書は、DV防止と被害者救済のための施策を国際的なレベルで議論するために、日本からの情報提供を目的とし、世界のレベルになにがしかの貢献をしたいと考えたものである。その意味は、もちろん日本の制度が優れているから参考にせよというものではなく、日本で行われている保護命令制度や行政による被害者救済策、そして刑事法のDV取扱いなどに指摘できる問題点は、他の諸国の施策においても問題となりうる部分があり、そうした問題発見の一助となりうるのではないかというものである。
そのような国際的な議論が、回り回って日本のDV法制の改善にもつながることも期待している。
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