Book:法医学者が見た再審冤罪の真相
今年読んだ本7冊目は法医学者が見た再審無罪の真相 (祥伝社新書)
DNA型鑑定をめぐっては、冤罪の発見の決め手となることも多いが、ずさんなやり方で冤罪を作り出したり、あるいは真犯人を取り逃がしたりする原因ともなり、冤罪防止のためにも治安維持のためにも、きちんとした手順を確立してほしいもの。
また、検察・警察が証拠隠しをする余地を認める限定的な証拠開示制度は本当に罪深い。公益の代表者の自覚ゼロではないのかと言いたくなるような事例がゾロゾロ。
ところで刑事の証拠開示においても、インカメラ手続による裁判官の裁定が規定されているが、守秘義務を負う弁護人にも提示して吟味させることが必要である。民事訴訟の本体にはないが、知財訴訟には、そのような相手方にも提示するインカメラ手続が規定されている。
というようなことを思いながら読んだ。
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