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2016/01/03

legal-info:法律条文の見出し

法情報学的小ネタだが、法律の条文には、最近では見出しが付けられているが、以前はなかった。
P1040525
例えば刑法1条

(国内犯)

第一条  この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。

このように条文の前に括弧書きで書かれるのが流儀である。

これに対して以前の条文は以下。

第一条 本法ハ何人ヲ問ハス日本国内ニ於テ罪ヲ犯シタル者ニ之ヲ適用ス

これは漢字カタカナ凝固文が現代語化された例だが、現代語の法律でも以前は見出しがなかった。

例えば刑事訴訟法の第一条。

第一条  この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。

憲法も。

第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

ところが、裁判所法を総務省の法令情報提供システムで見てみると、非常に違和感のある書き方がされていた。
以下は裁判所法の例である。

第三条 (裁判所の権限)  裁判所は、日本国憲法 に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。

○2  前項の規定は、行政機関が前審として審判することを妨げない。

○3  この法律の規定は、刑事について、別に法律で陪審の制度を設けることを妨げない。

この条文の条数と本文との間に見出しをつけるのは、有斐閣などの民間法令集に見られるやり方だが、その真似であろうか、国会で決議された法律の正文とは違うことを示しているのだろうかとも考えていたが、官報の国立国会図書館デジタルコレクションを見ると、裁判所法は官報に掲載された正式バージョンが上記のような書かれ方をしていたことが分かった。

それにしても、これは裁判所法の話だけに、今まで気が付かなかったのが不思議である。

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