avocat:逮捕された弁護士
新潟の弁護士さんが一時停止を無視し、警官から逃げて逮捕されたという。
パトカーで巡回中の署員の制止に応じて、一度はパトカーに乗って免許証を提示したが「もういいだろ」と署員から免許証を奪い返して、自分の車に戻り、そのまま逃走しようとしたため、逮捕された。
見出しからすると、全然ダメダメなケースのように見えるが、記事本文の上記の部分を見る限り、怖い話だと思った。
この弁護士さんと警官とは、一時停止を無視したかどうかで見解の不一致がある。
その上、弁護士さんは取り調べにも応じ、免許証でもって身元も明らかにした上で、取り調べが終わったものと解釈してその場を立ち去ろうとしたわけである。
これをもって逃走しようとしたというのは、表現方法として難がある。
もちろん警官の方から見れば、自己が現認したことで立証可能な犯罪(一時停止違反)を行ったのであるから、その刑事処分のための手続を行うべく、捜査に協力すればよし、協力しなければ現行犯逮捕もやむなしということになる。
問題は、十分協力したつもりの弁護士さんと、そうではないと考えた警官との見解の不一致が、逮捕という結末につながったわけだ。
法律のプロとしては、不用意に危うきに踏み込んでしまった感じもするが、少なくとも記事の内容から推測すれば、そう無茶苦茶やったというわけでもなさそうである。
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