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2015/10/31

nuk:支援金という名のワナ

原発1基再稼働で最大25億円 立地自治体に新交付金、経産省

原発再稼動を引き受けてもらう代わりに、25億円あげます。

しかし、原発再稼動を認めれば、現在の基準では不完全だとされる事故が起こったときの避難の保障がないこととか、福島第一原発の事故後に周辺住民たちが今味わっている苦しみをずっと引き受けなければならず、場合によっては補償金を減らすためにも放射線量が高いところでも居住制限を解除したりする、そういう政策の対象となるのだ。

しかも、再稼働後に生み出される核のゴミ、特に使用済み核燃料に至っては、どうすんのか全く目処はたっておらず、再処理工場に持って行ってもらえなければ結局地元で不安定なまま仮に貯蔵し続けることを、再稼働引き受け自治体は甘受しなければならない。

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arret:法情報学教材として、傍論に決定要旨が指定されている例

最決平成27年10月27日決定全文PDF

判決の結論を直接左右する理由付けを「ratio decidendi=判決理由」といい、判例として先例的価値が有るのはその部分であり、それ以外の判示は傍論だから先例的価値はないとするのが、一応の定説だが、時として結論を左右しない傍論が重要な内容で、しかも今後の裁判所の実務を決定づけることがある。
この裁判例もその一つといえよう。

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2015/10/30

politique:菊池桃子さんの提唱するソーシャル・インクルージョンに望むこと

一億総活躍国民会議という怪しい名前の会議に出席した菊池桃子さん、以下のように書いている。

上記の定義を説明する際に 「ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)」 という言葉で説明できるのではないか? と申し上げました。 「ソーシャル・インクルージョン」というのは、社会の中から排除する者をつくらない、全ての人々に活躍の機会があるという言葉です。

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そしてカタカナ言葉は適当ではなかったと反省の弁。FBで上記のことを書いたところ、何人かがカタカナで言えばいいってものではないと書いてきたのだが、その点も彼女の中では踏まえられている。

カタカナ言葉

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民訴教材:判決の更正

判決を訂正 3万円を「30万円」と誤記 政務調査費返還訴訟 岡山地裁

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民訴初級編の教材だ。

判決で間違いがあったらどうするか、と一般的な聞き方をすると、原則は上訴審が是正するというのが模範解答である。
判決は、その言い渡しにより自己拘束力が生じるからだ。

しかし、上訴がされない場合もあるし、上訴審に委ねるまでもなく判決裁判所が自分で直してもいい程度の間違いもある。そんな実例が上記の記事になった。

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2015/10/29

SLAPP訴訟に断罪

長野・太陽光発電所:批判封じの提訴、正当性欠く

見出しからはちょっと分かり難くかったが、反対派に対して、口封じのためにわざと高額請求を突きつけてビビらせる、そういう目的で提訴したと認められたようである。

長野地伊那支判平成27年10月28日

判決は、同社が「誹謗(ひぼう)中傷に当たる」と主張した住民説明会での男性の発言について、「住民が反対意見や質問を述べることは当然で、違法性はない」と指摘。同社が提訴した経緯について「男性は工事への妨害もしておらず、言動に不当性があるとは考えにくい。個人に多額の損害賠償を求めており、被害回復が目的の提訴とは考えがたい」と批判した。

 判決などによると、発電所(約1メガワット)は2013年3月から3回の住民説明会を経て、14年4月に稼働した。同社は同年2月、男性が客観的・科学的根拠がない情報で地元住民をあおり、計画の一部を断念させたとして提訴。男性は同年8月に反訴した。

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misc:陰茎ガンというのがあるらしい

中学生男子の悩み事の隠れたNo.1と言われる包茎問題に、新たな打撃か。

包茎は見た目の問題だけではない、発がんの可能性も!?

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2015/10/28

Kindleで弁護士関連の注目の書

弁護士さんの書いた本ではなくて、弁護士さんについて書かれた本ということだが、注目の本がある。

なぜこんなことを調べているかというと、今書いている長期的な課題に関係するからなのだが。

まず弁護士は教えてくれない 〜海外企業との20億円訴訟勝利までのドキュメント〜

カスタマーレビューに「弁護士という職業は、いかに人を欺くかということを生業としていることを再認識させられた」とあるのが目に付いたのだが、よくあるルサンチマンたっぷりの本とは違う模様。

あと、ついでに、判例百選シリーズがKindleで出ていることを知った。

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2015/10/25

lawyer:国境なき刑事弁護団

何かと暗いニュースが多い法曹関係だが、これは素晴らしいと思うニュースが「【結成】海外の日本人の冤罪救う「国境なき刑事弁護団」」だ。

冤罪に限らず、海外で法的トラブルになって警察沙汰となってしまうと、その孤立無援さは察して余りあるものがある。まさしくカフカの審判を彷彿とさせるような、暗闇の中でもがくような立場に追い込まれるのだ。

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Dallozによる民法ってこんなもの

赤い法令集で有名なフランスのダローズ社だが、フェイスブックページにフランスの民法Droit civilを端的にまとめた絵を掲載していたので、これを引用する。

Dallozdroitcivil


極めて端的にまとめられていて面白いとともに、日本人から見る民法ってこんなものという感覚とズレがあるので、その点でも興味深い。

多分、専門家の先生方もご賛同いただけると思うが、日本の民法の分け方では、家族法とか、親族相続といって一括されそうなところが3つにわかれているところが興味深い。
Droit des personnesとDroit de la famille、そしてDroit patrimonialである。
そもそも、Droit des personnesの中で大きな部分を占める国籍とか戸籍の規律は、少なくとも前者は民法の範囲に入るとは思われていないだろうし、能力(制限能力)の部分は、日本法では総則と家族法とで分裂している。
また、 Droit patrimonialという概念は日本法にはなく、翻訳がしにくい。Régimes matrimoniauxは夫婦財産制とされているが、フランス法のその概念はより幅広いイメージがある。日本の夫婦財産制の規律と相続法とを並列的に並べることには、日本人には違和感があるだろう。

そして、日本の民法の体系では、おそらく不法行為法が独立して扱われることだろうが、フランス法のこの図には影も形もない。いや、正確にはresponsabiliteの中に入っているので、一応は見えるのだが。

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bioethique:瀕死の患者の死を薬物で早めた緊急医に逆転有罪判決

フランスの話である。
Courdassis
本日(日本時間では昨日)、2015年10月24日、 la cour d'assises du Maine-et-Loireは、元緊急医のNicolas Bonnemaisonに対して、執行猶予付き拘禁2年の刑を言い渡した。→報道のページ

これは、報道によれば控訴審であり、一審Pyrénées-Atlantiques重罪院は無罪を言い渡していたが、検察官上訴により、執行猶予付き5年の拘禁が求刑されれていた。→一審判決の報道

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2015/10/24

event:均等法は白鳥になれたか&岐路に立つ日本

どちらも行ける環境にないが、どちらか行きたい人がいるかもしれないので、どちらも載せておく。

Heiwashukai2015Kintohosympo2015


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SocialNetを使った法学教育を語るソルボンヌ(Paris I)大学Bruno Dondero教授

この先生は、ご自分の授業でスマホを片手に教壇に立ち、学生たちにはツイッターで質問をするように呼びかけているとのこと。
ツイッターで聞かれた質問で重要なものには、その場で口頭で答えたり、後でツイ―トを返すという。
外部からの質問も重要なものがあり得るという。

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11.03文化の日の制定経過は感動的だ

風のうわさで聞いたところでは、文化の日を明治の日に改めようという動きがあるとか。明治天皇の誕生日だからということなのだろうが、そんなことを慣例にすると、そのうち休みじゃない日がなくなるんじゃないのかというツッコミはともかくとして、11月3日が文化の日と定められたときの参議院の議論をフェイスブックの友達が引用していたので、それを探してみた。

国会の会議録は、ネットで公開されているので、検索もかなり詳しくできるので、色々と興味の赴くままにやってみると実に面白いのだが、上記の文化の日を含む国民の祝日に関する法律の議案が審議されたのは昭和23年6月18日の参議院文化委員会→pdf版であった。

議論はそんなに長いものではないが、最後を締めた山本勇造委員長の発言を引用してみよう。

この日が憲法記念日だというのは、ピンとだれにでも分かるのでありますけれども、「文化の日」と言いますと、どういうわけで「文化の日」だかという疑念があるようであります。併しこの日は、憲法において如何なる国もまだやつたことのない戦争放棄ということを宣言した重大な日でありまして、日本としては、この日は忘れ難い日なので、是非ともこの日は残したい。そうして戦争放棄をしたということは、全く軍国主義でなくなり、又本当に平和を愛する建前から、あの宣言をしておるのでありますから、この日をそういう意味で、「自由と平和を愛し、文化をすすめる。」、そういう「文化の日」ということに我々は決めたわけなのです。(以下略)

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internet:闇サイトと個人情報

闇サイトに個人情報3万件 不正アクセス疑い少年逮捕

 クレジットカード番号やネットオークションのID、パスワードなど約3万2千件の個人情報が載った闇サイトが存在することが23日、神奈川県警への取材で分かった。

 県警は同日までに、闇サイトで情報を入手し、ネットオークションやショッピングサイトに他人のアカウントでアクセスしたとして、不正アクセス禁止法違反の疑いで大阪市西区の無職の少年(19)を逮捕、追送検した。県警は闇サイトの管理者の特定を急ぐとともに、個人情報が流出した経緯を調べる。

共同通信社の報道だが、闇サイト管理人は首を洗って待ってろ的な展開のようだ。

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2015/10/23

justice:東住吉事件再審請求から窺われる刑事司法の諸問題

最近は、刑事再審が目立っているように感じられる。実際にも、2015年10月7日には知人の資産隠しに関わったとして国税徴収法違反で有罪が確定した元神戸市議に対して大阪高裁が再審開始決定を出し、同月には強姦被告事件で有罪となり服役していた男性が検察の申立てによる再審請求が認められ、無罪判決を得ている。その前には著名な袴田事件の再審開始決定が認められ、袴田さんが釈放されるという朗報があった。
もちろん再審が認められたニュースばかりではなく、長年の無実の訴えが認められないまま受刑者が死亡するに至った名張毒ぶどう酒事件のような残念な例もある。

その中で、東住吉事件と呼ばれる放火殺人事件について、再審請求抗告審での再審開始決定支持・抗告棄却・刑の執行停止決定のニュースは、日弁連の再審事件支援事件だけに、多くの方が祝福している。
私自身、関わりがあるわけではないので、事件の詳細は知らなかったのだが、報道やネットの情報から、この事件についてはいくつか感じるところがある。


・再審請求審の長さ
 まずもって、再審請求が長期間かかることへの疑問が禁じ得ない。
 この事件はちょうど20年前に起こった、平成になってからの事件であり、有罪判決確定が平成18年、最初の再審請求が平成21年である。以来6年かけて、高裁の決定を得た。
 再審開始決定というのは、これから裁判のやり直しをするということであるから、たとえすぐに確定してもさらにこれから審理が始まる。
迅速と適正はどちらも大事だが、訴訟遅延は裁判拒否に等しいという昔からの法諺を思い起こすべきではないか。

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Book:月は幽咽のデバイス

今年読んだ51冊目は月は幽咽のデバイス (講談社文庫)

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2015/10/22

lawyer:アディーレの有利誤認表示と契約取消権

アディーレ法律事務所の件が、国民生活センターのウェブサイトで周知されている。
一部引用すると以下の様な事実経過だ。

弊所は、債務整理に係る事務を一般消費者に提供するに当たり、弊所のホームページなどにおいて、2014年11月4日に返金保証キャンペーンを実施することとし、「キャンペーン期間中(11/4~11/30)」に「債務整理でご依頼をされた方で、ご契約から90日以内に契約の解除をご希望された場合、着手金をすべて返金いたします」と表示したほか、同期間中に債務整理を依頼され、「借金を完済した方は過払い金返還の着手金が無料」、「現在返済中の方は、相談前の過払い金診断が無料」と表示しました。このキャンペーン期間経過後も、弊所は、約1ヵ月ごとの期間で返金保証キャンペーンを実施し、弊所ホームページにおいて、たとえば、「継続決定!2015 4/1→2015 4/30」、「今だけの期間限定で「返金保証キャンペーン」を実施いたします!」と記載するなど、当該期間内において債務整理を依頼した場合に限り、着手金の全額返金などを行う旨の表示をしておりましたが、当該期間の終了後には、再び約1ヵ月の期間ごとに同じキャンペーンを実施しておりました。その結果として、平成26年11月4日から平成27年8月31日までの期間において、返金保証キャンペーンを実施したことになり、この表示は、弊所の役務の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であり、景品表示法に違反するものでした。

要するに、期間限定サービスをうたって広告して客を集めておきながら、実はその期間に関わらずに同じサービスが提供されたというわけである。

いつも閉店セール、あるいは開店特別サービスと銘打って営業している他の事業者に、警告の事例となることだろう。

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2015/10/21

Barexam:司法試験問題の作成者が実務家のみになったら

WT、「考査委員から法科大学院現役教員は外す」と中間提言 28年試験のみの暫定措置

WTの中間提言は(1)28年試験に限り、作問担当の考査委員から法科大学院の現役教員を外す(2)法科大学院OBや学部指導のみの研究者からは選任可能(3)採点のみの担当は法科大学院の現役教員も任用-が軸。

ということなので、必ずしも実務家ばかりで問題を作るというのではなく、法科大学院教員OBも問題作りを担当するということらしい。

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mobilisation des avocats リールで300人もの弁護士が裁判所をブロックし、警官隊に排除される


Lille : 300 avocats bloquent le palais de justice par lavoixdunord

デイリーモーションの上記の動画は、北部の声という新聞サイトの記事にあるものである。

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Franceの新しい法情報サイト

Mcjfr

フランスで、法令と判例に無料でアクセスできるサイトが立ち上がった。
その名もMCJ.frで、キャッチフレーズは「ここから法が始まる」という感じか。

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2015/10/18

GoogleBooks訴訟、その後

グーグルのブックサーチについて、全米作家協会と出版社協会が著作権侵害だと訴えた事件を覚えておいでだろうか?

クラスアクションであり、その和解が成立しそうになった時に、日本の著者に対しても和解の効力が及ぶとして、その同意または除外の申出が可能だからするようにという話になり、日本の著作者団体などが言及したことのあった事件である。

これについて、アメリカの連邦高裁の判決が出て、著作権侵害を認めなかったとのことである。

グーグルの書籍電子化、米高裁も認める 米作家協会は上訴へ

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grante:あしなが育英会の奨学金

あしなが育英会から、毎月の貧者の一灯にお礼のメールが届いたので、こちらでご紹介。

あしなが育英会というのは、親を亡くした子供の進学を支援する目的で作られたもので、そのネーミングはあしながおじさん から来ていることは言うまでもない。

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femme:マタニティーマーク、遠慮しないでどんどん使おう

マタニティーマーク10年、世間の反感に自粛する妊婦も
Maternitymark_08

厚労省のマタニティーマーク、今年ができて10年目だそうである。

以前、電車の座席に座っていて、目の前の女性が体型から妊婦さんかなぁと思いつつ、そのまま座り続けて、降りる間際にマタニティマークがチラリと見えたので、譲ってあげればよかったと後悔したことがあった。ということで、もっと目立つようにつけて欲しいとさえ思う。

ところが、マタニティマークをつけることに引け目を感じる妊婦さんがいたりするらしく、日本社会がそうさせているのかと思うと極めて残念だ。


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2015/10/17

平成26年度の科研費採択状況を見て思うこと(27年度も追記)

科研費の採択状況について、大学選びに異変あり 子どもの将来を約束!「絶対有望大学」ランキングというのを見かけたら、次のように書かれていた。

法学7分野に異変あり

東大法学部を追い落とした 北海道大学、早稲田大学

日本の行財政を支えてきた東大法学部。大学の頂点に立つ学部のはずが、ランキングでは北海道大が4分野でトップに立ち、民事法学と公法学では躍進する早稲田大に負けている。

なんだなんだと驚いて、文科省サイトのネタ元PDFを見に行ったら、本当にそうだった。

平成26年度科研費(補助金分・基金分)の配分状況等について(概要)の62ページに、法学分野の科研採択数(平成22年から26年の累計)トップテンリストがある。

参考文献


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LGBTIを理由に処罰するのはやめてキャンペーン

Lgbtmobilisation


チュニジアで、先月初めにホモセクシュアルを理由に22歳の学生が逮捕され、肛門検査を受けさせられ、チュニジア刑法230条により一年の拘禁刑を言い渡されたそうである。

同条は、女性および男性のホモセクシュアル(フランス語゜の直訳ではそうなるが、要するに同性愛)について三年の拘禁刑(日本で言うところの懲役に相当)が定められている。

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2015/10/16

FRANCE:海外の自国民に対する死刑に、日仏政府の対応の違い

日本人元看護師の死刑確定…マレーシアに覚醒剤

死刑が確定した。

 竹内被告は2009年10月30日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイから空路でクアラルンプール空港に到着した際、スーツケース内に覚醒剤の一種メタンフェタミン約3・5キロを所持していたとして起訴された。被告側は「スーツケースは知人から預かったもので、中身は知らなかった」として無罪を主張していた。

この記事を見て思い出したのが、この夏の前にフランスで大ニュースとなっていた件である。

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event:キャンパスセクハラはなぜなくならないか

北仲先生が北海道にやってくる。

講演会
大学のセクシュアルハラスメントはなぜなくならないのか?

セクシュアルハラスメント(以下SH)が大学で問題化されるようになり、被害者の救済や予防対策などの取り組みが始まって15年以上が経過しました。 しかし、今もなおSHの被害は途絶えることがありません。それどころか大学や大学生を取り巻く環境の変化とともに、むしろ被害の実態が見えにくくなり、問題化しづらくなっているようにすら思われます。 大学におけるSH被害の現状を知り、この問題を生み出しているものは何なのか、なぜなくならないのか、どうすればよいのか、をともに考えます。

日時 2015年11月14日(土) 18:30~20:30
場所 札幌市男女共同参画センター大研修室(エルプラザ4階・札幌駅北口駅前)

テーマ 大学のセクシュアルハラスメントはなぜなくならないのか?
   ―問題の現状と解決への課題―
講師 北仲千里さん (広島大学ハラスメント相談室・准教授、社会学)
参加費 500円(資料代として)

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copyright:著作権保護対象でない絵の所有者に無断で複製を公開しても不法行為にはならない

大阪地判平成27年9月24日判決全文PDF

事案は簡単で、江戸時代の錦絵の所有者が、その掲載や展示などから料金を徴収して商売をしていたところ、許諾済みの写真を許諾を得ないで複製した被告がこれを公表したので、不法行為だと言って損害賠償を請求したのである。

著作権の保護対象ではないので、著作権侵害は成り立たない。
また、所有権侵害と主張しているが、所有権の対象となる錦絵と無体物たるその情報との区別が付いていないとして、一蹴されている。

注目できる部分は、商慣習に反して違法だという主張についてだ。

Dscf0603なお、この写真は本文とは全く関係がない、スウェーデンのオロブレ大学法学部の階段教室外観である。錦絵のようなツタの色づきが印象的だった。


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2015/10/15

親が子供の特定につながるデータをSNSにアップするのは違法

ポルトガルの話だが、そして知らないメディアだが、以下のように報じられている。


ポルトガル裁判所:親によるネット上への子供の情報公開を禁止

エヴォラ地裁はソーシャル・メディアに12歳の娘の写真または身分確認に繋がる情報を掲載してはならないと裁決した。裁判官によると、子供は親の付属品ではなく、写真の使い道などに対して自身の権利がある。このほかに、裁判官は近年増加傾向にある児童暴行への懸念を示した。
Dscf0663


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2015/10/14

china:金三胖という言葉が検索禁止に

というニュースを見たので、記念カキコ。

「3代目の太っちょ」検索禁止に=金第1書記に配慮か-中国

今、「金三胖」という検索ワードをグーグルで引くと、以下のような画面になった。これも記念写真。

Kimjonun


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decision:虚偽Tweetに発信者情報開示の仮処分

東京地決平成27年9月30日

虚偽ツイッターで開示命令 安保デモめぐり写真転用

「安保法案に反対するデモで孫が死んだ」とするツイッターへの虚偽の投稿に1歳の娘の写真を転用され、肖像権を侵害されたとして、新潟市の30代夫婦が米ツイッター社側に発信者の情報開示を求めて仮処分を申し立て、東京地裁がIPアドレスなどの開示を命じる決定をしたことが13日、分かった。

 決定は9月30日付。代理人の斎藤裕弁護士が明らかにした。斎藤弁護士によると、インターネットに公開された顔写真を成り済まし目的で悪用し、発信者情報が開示されるのは珍しいという。

 虚偽の投稿があったのは今年7月で、国会前デモに連れて行かれた孫が熱中症で死亡したとする内容。

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2015/10/13

privacy:マイナンバーは一生変えられないの?

こういう言説はあちこちで見かけるのだが、マイナンバーに特に詳しいわけではない私でも疑問を禁じ得ない。

「サイバーセキュリティに詳しい会津大学特任教授」だという山崎文明という方が、以下のように書いている。

マイナンバーが怖いのは“一生変えられない”個人番号であること。本来なら漏洩事件が起きた際に、すぐ番号を変更できるルール作りをしなければいけないのに、政府は『マイナンバーの情報漏洩は起こらない』の一点張りでまともに議論していない。

マイナンバー制度を狙う中国…一生番号を変えられない点に問題もより

そうなんですか?
Bannerに聞いてみよう。


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2015/10/12

Book:人形式モナリザ

今年読んだ50冊目は森博嗣の人形式モナリザ Shape of Things Human (講談社文庫)

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2015/10/11

fraud:アダルトサイトの不当請求と詐欺

例によって随分前のニュースが最新ニュースとしてネット上に現れるのだが、アダルトサイトの相談が過去最高を記録したことが国センにより発表され、その理由は女性の相談が増えているからだそうである。

国民生活センターは23日、アダルトサイトから一方的に高額な料金を請求されたなどとするトラブルの相談件数が2014年度に10万6279件に上り、過去最多になったと発表した。スマートフォンの普及に加え、女性の相談件数が増えたことなどが主な要因という。

この23日というのは4月のことなので、国センのサイトではアダルトサイトの相談が年間で10万件を突破!が相当する。

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Volkswagen 事件で、使える制度かどうかが試されるフランスのグループ訴権

En France, l'affaire Volkswagen réveille l’action de groupe

アメリカではもうクラスアクションが提起されたと報じられているフォルクスワーゲンの環境基準ごまかし事件だが、フランス版クラスアクション«class-actions» made in Franceが出来たフランスでは果たしてフォルクスワーゲンに対するこのグループ訴権は提起されるのか?

上記の記事はこの興味深い疑問を掘り下げて書かれている。

日本にも、フランスとほぼ同時期に日本版クラスアクションともいうべき集団的消費者被害回復手続が成立し、その施行が待たれている状態であるので、フランスの状況はある種の実験のような感じがあって興味深い。

日本の対応する法律(消費者裁判手続特例法)の解説は『消費者のための集団裁判~消費者裁判手続特例法の使い方』を参照のこと。

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2015/10/10

colloque:スペインとフランスの財産法改正比較研究

ポワチエ大学の私法学研究チームとスペインの複数の大学の教授が共同研究を行った成果のシンポジウムが、ポワチエ大学法学部で行われた。

Img_0606


フランスの債務法改正の動きは、ずいぶん前のカタラ草案の辺りからもう紹介もされ、日本でもずいぶん知られている。


結局フランス議会は行政府にオルドナンスで立法するよう授権する法律を通したので、現在はオルドナンスの案が出されているところである。


以下のリンクは、司法省サイトにあるオルドナンスの現在の案である。

PROJET D’ORDONNANCE n° du portant réforme du droit des contrats, du régime général et de la preuve des obligations

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Savigny村に行ってきた

昨日、ポワチエ近郊のサビニー=レベスコー村に、ボランティアに行ってきた。

Dscf0783_2

サビニー村の図書館Médiathèqueが主催する、日本文化紹介シリーズの一つとして、日本人を呼んで子供たちに日本の紹介や写真の説明、そして簡単な言葉や歌を披露するというのが趣旨だ。

私達が相手をしたのは、小学校に入るか入らないかの年長さんグループと小学校中学年グループ。
いずれも日本の童謡を身振り手振りで一緒にやってくれる程度にかわいい年頃である。


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fraud:多発しているらしいマイナンバー詐欺に引っかからないために

マイナンバーそれ自体についての漠然たる不安と、それを払拭しようと言う政府関係の広報に乗じて、詐欺師が暗躍している。

マイナンバー詐欺が多発、3つの手口に注意を
この読売新聞の記事は詳しく、かつ、対策も具体的で読む価値があるが、要約すると、特にマイナンバーを聞き出してから犯罪だと脅す劇場型、マイナンバーにかこつけて家族構成などを聞き出す詐欺準備型、そしてマイナンバーにかこつけてセミナーや投資などに誘う情報商材型に分かれるという。

対策は、とにかくマイナンバーに関連する電話通知は詐欺だから信用せず、不審な電話にはコールセンターや警察に連絡を、ということである。

上記記事からは離れるが、マイナンバーとはなんなのか、最も手軽に読めるサイトとしてマイナポータルどっとこが、「1分でわかる解説」として個人番号(マイナンバー)と個人番号(マイナンバー)カードとを簡単に解説している。

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2015/10/09

univ.北星学園・植村先生のその後の苦闘と危機

北星学園大学にとっては気の毒なこととは思うが、言論に対するリンチ行為に抗している植村隆先生(元朝日新聞記者)の非常勤講師契約が再び危機に瀕している。

元朝日記者の植村氏、雇用打ち切りも

記事の見出しはひどく悲観的で、現時点ではそれが最もポイントであろうが、そこに至るまでの経緯が詳しく記載され、見出しだけからは予想できないほどに読み応えのある記事に仕上がっている。

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2015/10/07

Franceの個人情報保護事情、CNILは守り神たりうるか

昨晩のFrance2 で放映されたCash Investigation. Données personnelles : mais à quoi sert la CNIL ?は極めて興味深い内容だった。

日本では、アメリカとEUとの個人情報域外移転に関するセーフハーバー協定が、EU裁判所によって無効とされたことをめぐって色めきだっているようだが、当のヨーロッパでも、個人情報のマーケティング利用は極めて盛んに行われ、これに対する保護は見かけほどには充分でないことが上記番組で伝えられている。

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2015/10/06

fraud:マイナンバー詐欺初被害

詐欺師がとにかく素早いのはいつものことだが、マイナンバーという言葉だけで色々対応しなければという気持ちにさせられる雰囲気がまた詐欺師を付け入らせるポイントになっている。

マイナンバー詐欺で初被害

消費者庁によると、女性は公的な相談窓口を名乗る人物から、電話で偽のマイナンバーを伝えられた。その後、別の男性から「マイナンバーを貸してほしい」と連絡があり、教えた。

 その翌日、「マイナンバーを教えたことは犯罪に当たる」と現金支払いを要求され、女性は郵送と手渡しで支払ったという。

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Book:マイナンバー本をKindleで読む

マイナンバーについて今から入門書を読むようでは話にならないと、専門家たちはもちろん言うのだが、実際、実務担当者はそうかもしれないが、実務担当者以外の一般人は今からでも知っておいたほうが良いことがたくさんある。

そんなわけで、今年読んだ49冊目は「これだけは知っておきたい マイナンバーの実務

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2015/10/05

Poitiers大学の新入生歓迎の模様がYouTubeに

以前このブログでも取り上げたYOLO-Poitiers、ポワチエ大学とポワチエ市とが協力して行ってきた一ヶ月間の新入生歓迎行事がビデオになってまとめられている。

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北欧民族Samiの神様

北欧の、さらに北方にはサーミと呼ばれる民族がいて、独自の神話を持っている。

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2015/10/04

Book:黒猫の三角

今年読んだ48冊目は森博嗣のいわゆるVシリーズ、黒猫の三角 (講談社文庫)


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2015/10/03

misc:奨学金の大いなる矛盾が露呈する議論

マイナンバー制度の活用策として、年収に応じた奨学金の返還制度が検討されているそうだ。

その趣旨や良しと思うのだが、しかし奨学金制度の大いなる矛盾が明るみに出る議論でもある。

奨学金の返済 年収に応じた新制度を検討

2日の会議で文部科学省は、来年1月から運用が始まるマイナンバー制度を利用して年収を把握し、年収に応じて年間の返済額が変わる新たな制度の検討を求めました。委員からは、「同じ年収でも独身か扶養家族がいるかによって返済の負担感は違うので、世帯構成にも配慮する必要がある」という指摘や、「一生、返済を猶予するケースが出てきてもよいのか、全体の公平性も考えなければいけない」といった意見が出ていました。会議では来年3月までに新たな制度の在り方をまとめることにしています。

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2015/10/01

conference:法、言語、ディスコースに関する国際学会

第5回 法、言語、ディスコースに関する国際学会 at Örebro

9月の終わりに、スウェーデンの南西部にあるÖrebro 大学を会場として、The 5th International Conference on Law, Language and Discourseが開かれた。統一テーマはCommunication and Fairness in Legal Settings。

 この学会は、中国の香港を第一回として、今まで中国での開催が続いてきたが、初めてヨーロッパでの開催となった。従って中国の実務家や法学研究者、言語学研究者などが参加者の3分の1ほどを占めているが、ヨーロッパ各地からも法律と言語の両面の専門家たちが集っている。

 基本的なコンセプトは、法廷における言語の問題一般、あるいは法実務における言語の問題一般を研究するというもので、今回のテーマは比較的法廷における言語の問題が中心となっていた。
 具体的には、法的文書の翻訳、法廷通訳の問題、法廷における言語の使用、実務家と一般人との法的言語上のギャップと理解可能性、調停における言語的な分析、EUのようなマルチリンガルな立法・行政・司法を余儀なくされている場合の問題点などである。コミュニケーションということで、脆弱性をもつ人々とのコミュニケーション課題というのもテーマ例に掲げられていた。

 以下、印象に残ったところを列挙してみよう。
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