fraud:マイナンバー詐欺初被害
詐欺師がとにかく素早いのはいつものことだが、マイナンバーという言葉だけで色々対応しなければという気持ちにさせられる雰囲気がまた詐欺師を付け入らせるポイントになっている。
消費者庁によると、女性は公的な相談窓口を名乗る人物から、電話で偽のマイナンバーを伝えられた。その後、別の男性から「マイナンバーを貸してほしい」と連絡があり、教えた。その翌日、「マイナンバーを教えたことは犯罪に当たる」と現金支払いを要求され、女性は郵送と手渡しで支払ったという。
典型的な劇場型詐欺、あるいは役割分担を定めた振り込め詐欺の手口で、これにマイナンバーと言う言葉を応用しただけだが、騙される人が出てくるのはわかる。
そして個人が標的になっているのも問題だが、企業を標的にした恐喝などにも使えそうで困る。
なにしろマイナンバーは一方で個人から提出してもらう必要があるし、他方で安全管理義務が課され、漏えいには刑罰が用意されているのであるから、騙されて一部でも漏らしてしまえば大変危険な立場に追い込まれ、これを逃れようとして金銭ですませられるものならすませたいと思っても無理はない。
そういう時こそ、きちんとした弁護士に相談し、コストは覚悟しつつも正道から外れないようにすることが肝心だ。
なお、消費者庁「マイナンバー制度に便乗した不正な勧誘や個人情報の取得にご注意ください!」もご参照。
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