fraud:マイナンバー詐欺初被害
詐欺師がとにかく素早いのはいつものことだが、マイナンバーという言葉だけで色々対応しなければという気持ちにさせられる雰囲気がまた詐欺師を付け入らせるポイントになっている。
消費者庁によると、女性は公的な相談窓口を名乗る人物から、電話で偽のマイナンバーを伝えられた。その後、別の男性から「マイナンバーを貸してほしい」と連絡があり、教えた。その翌日、「マイナンバーを教えたことは犯罪に当たる」と現金支払いを要求され、女性は郵送と手渡しで支払ったという。
典型的な劇場型詐欺、あるいは役割分担を定めた振り込め詐欺の手口で、これにマイナンバーと言う言葉を応用しただけだが、騙される人が出てくるのはわかる。
そして個人が標的になっているのも問題だが、企業を標的にした恐喝などにも使えそうで困る。
なにしろマイナンバーは一方で個人から提出してもらう必要があるし、他方で安全管理義務が課され、漏えいには刑罰が用意されているのであるから、騙されて一部でも漏らしてしまえば大変危険な立場に追い込まれ、これを逃れようとして金銭ですませられるものならすませたいと思っても無理はない。
そういう時こそ、きちんとした弁護士に相談し、コストは覚悟しつつも正道から外れないようにすることが肝心だ。
なお、消費者庁「マイナンバー制度に便乗した不正な勧誘や個人情報の取得にご注意ください!」もご参照。
| 固定リンク
「消費者問題」カテゴリの記事
- 適格消費者団体とはなにか、Chat-GPTに聞いてみた。(2023.02.20)
- Book:行政処分による消費者被害回復の理論(2023.02.01)
- Book:山本和彦『解説消費者裁判手続特例法[第3版]』(2023.01.31)
- Book:消費者法の作り方ー実効性のある法政策を求めて(2022.05.10)
- #ホクネット の消費者被害情報収集キャンペーン(2021.12.01)
コメント