bioethique:瀕死の患者の死を薬物で早めた緊急医に逆転有罪判決
事実関係は、2010年から2011年の間に、7件の瀕死の高齢患者に対する投薬行為で死に至らしめたというものである。
検察側は、一審でも殺人罪には問わず、求刑も執行猶予付き 5年の拘禁と軽い求刑にとどめていた。→Procès Bonnemaison : "Non, vous n'êtes pas un assassin", affirme le procureur
これに対して弁護側は、苦痛を取り除くための正当な医療行為の範囲を超えるものではないと主張し、無罪を求め、一審は弁護側の主張が入れられた。
しかし、控訴審では、7件中1件で、量刑は低いものの、有罪判決となった。残る6件は無罪のままである。
なお、この審理には当然ながら附帯私訴が絡んでおり、私訴原告に対する賠償という問題もある。
純然たる刑事裁判のイメージでは評価できない。この辺りがフランスの司法に対して興味の尽きないところではある。
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