France司法省の差別反対キャンペーン
フランスでは、司法大臣が中心となって差別反対キャンペーンを行っているが、サイトでも、stop-discrimination.gouv.frという特設サイトが立ち上がっている。
そこでは、こんなのが差別になりますという9の事例があげられており、興味深い。
1. フランス国籍を有しないことを理由として、アパートを貸さないこと
2. 労働審判所で同僚を助けるために、許可無く仕事を休んだことを理由として解雇すること
3. 従業員を、その組合活動を理由として、仮の身分のままの記者にとどめておくこと
4. 航空会社が身体障害者に搭乗を拒否すること
5. 企業が、国籍または人種を理由として採用を拒否すること
6. レジ係が、その肌の色で客に不快な思いをさせるとの理由で倉庫係に配転されること
7. 産休明けに復帰してみると、以前に担当していた責任ある地位から外されていたこと
8. トランスジェンダーの人に、隣人へショックとなるとの理由で賃貸借契約締結を拒絶すること
9. 映画館が、市町村から改装を求められていたのに、車いす入場が技術的に困難となるような事情を証明できないにも関わらず、これに応じないで、車いすで移動する人の入場を拒んだこと
例示が微妙に具体的にすぎるので、具体的に発生しているトラブルからピックアップしたものなのかもしれない。
そして、フランス社会でも、こうした差別はあるからこそ、これを例示して差別になるから止めろと呼びかけているわけである。
翻って日本では、憲法が国と私人との関係を規律するものだということをタテにして、こうした事例は殆ど野放しにされているところである。
3は不当労働行為だし、その他にも労働関係では労基法上の差別禁止が適用になり、また障害者に関しては高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(いわゆるバリアフリー法)の解釈により民事的にも違法な場合が出てくる。
しかし、採用差別とか、賃貸借契約の締結時の差別などは問題が残されている。
これらについては民事刑事のサンクションが予定されている。特に注目すべきなのは、差別罪の存在だ。
なお、女性差別に関しては、この枠組とは別立てで特設サイトが存在する。
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