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2015/08/24

Courts:サラエボ=ボスニア・ヘルツェゴヴィナの裁判所

旧ユーゴの中で、悲惨な内戦現場として記憶されるサラエボ、その前は冬季五輪の開催地でもあったし、さらに歴史を遡れば第一次世界大戦の引き金となったとされるオーストリア皇太子夫妻の暗殺現場でもある。

夏休みの自由研究第五弾は、そのサラエボの裁判所と弁護士事務所だ。

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宿泊したホテルのたまたま向かいが検察庁であったりして、その近くに裁判所があって、街歩きの途中で国旗があるので看板を見たら、スラブ系言語での裁判所=Sudが目に入った。

ボスニア・ヘルツェゴヴィナという国は、日本みたいな単純な構造の国からすると極めて複雑だ。

まず一番大きな単位が、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ共和国であり、その下にボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦というのとセルビア人共和国(スルプスカ共和国)とが構成単位としてあるというのだが、サラエボの市内でもスルプスカ共和国の領土となっているところが南半分くらいにあり、軍事施設もあり、ところどころでセルビア人警官が検問を実施しているところも目につき、それなりに緊張感がある。
ただし、検問はゲートがあるわけではなく、私たちのレンタカーも止められたことはなく、一度迷っているとセルビア人警官が近づいてきて(多分)「何してんだ」という趣旨のことを言われただけであったが。

で、上記の裁判所は、キリル文字とラテン文字とが併記してあり、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦に属するサラエボ・カントン(州と訳される)の裁判所であることがわかる。

ちなみにセルビア人共和国の方に行くと、キリル文字だけという表記が多くなっていった。

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ボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦の裁判所は、キリスト教的西洋法文化の影響も保持しているようで、建物の中ほどには四体の女神様が並んでいる。
典型的なテミス像ではないが、あちこちでよく見かける正義に関わる寓意を体現したものであろう。

このほか、市の裁判所というのもあった。
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ところが、インターネットサイトを検索してみると、市の裁判所を意味するサイトで上記のカントンという表示のある建物が出てくる。
残念ながら英語のサイトがないので、グーグル様と心の目で見て読み取れる限りでしか情報が得られない。

また、Cantonal Court in Sarajevoというサイトも、英語サイトが一応あるのだが、項目は英語になっていてもコンテンツはボスニア・ヘルツェゴヴィナ語のままだったりするので、結局良くわからない。

さらに、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦最高裁のサイトも見つけたが、ここは体裁がカントンの裁判所のものと同じである。やはり英語のコンテンツはない。

グーグル翻訳によれば、1994年の連邦憲法に基づき、連邦最高裁、州裁判所、そして市裁判所が設置されたということらしいので、やはり州裁判所より市裁判所のほうが下位に位置するように思われる。ただし、実務は第一審である市裁判所が握るので、市民との接点として広報も市裁判所が中心となって行っているということはあるかも知れない。

この他、弁護士事務所の看板も市内で見かけた。

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