Book:封印再度・
今年読んだ40冊目と41冊目は、封印再度 (講談社文庫)と喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima (講談社文庫)
森博嗣シリーズも、ついに犀川・萌絵シリーズだけではなく、喜嶋先生にも到達した。
特に喜嶋先生のお話は、主人公の小中学校時代の育ち方が自分の子どもに通じるものがあるようで、楽しく読める。彼も、趣味で勉強していると、高校の担任の先生に言われたものだ。ただし、天才ではないので、昔神童今ただの人というか、要するに単なる親ばかなのかもしれないが。
しかし天才であれなんであれ、研究者というのはこういう気質を持っているという点では、特に喜嶋先生に教えを受ける主人公の行動様式と、それに対する「恋人」スピカの評言が、自分とのその周りの研究者に当てはまり過ぎて、笑わずに入られなかった。
ただ後半は、幸運にも普通の(研究者としての)就職を果たしたところから天才が普通の人になっちゃった感じがして、喜嶋先生的な道が一種の記号というかシンボルのような存在だったというまとめ方に読める。その喜嶋先生の余韻についてはまた別の機会にという感じもする。
要するに途中で終わってる感がしてならないのであった。
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