Book:その女、アレックス
今年読んだ34冊目のその女アレックス (文春文庫)は、フランスの刑事物小説である。
ネタバレ厳禁ということなので、内容は敢えて書かないが、アレックスという女の子が正体不明の中高年男性に拉致され、檻に閉じ込められる一方、その誘拐の現場の目撃証人から通報を受けた警察の捜索とが交互に進み、最初は時間との戦いが緊迫感を醸し出していた。
やがて、もう少し複雑な筋立てが徐々に姿を見せ始めるというものである。
読み終わっての感想だが、警察側が事実をつかむ過程をもう少し丁寧に明らかにしていても良かったのではないか、と思った。
もっとも、そのおかげで、取調べ過程では読者も被疑者と同様に何を警察が知っているのか分からないままで付いていかされる感じを味わえるのだが。
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