Auschwitz訪問
ポーランドの古都クラコフ市の近くに、あの悪名高きアウシュビッツがある。
アウシュビッツには、最初に収容所が作られたオシフィエンティムと、二番目に作られたプジェジンカ(ビルケナウと改称)、そして三番目に作られたモノヴィツェの三ヶ所の強制収容所があり、そのうち最初のアウシュビッツと2番目のアウシュビッツ・ビルケナウが博物館として現場を保存し、一部は復元している。
アウシュビッツIには、おびただしい数の処刑された人たちの遺品や、髪の毛で作られた布、そして未処理の髪の毛が展示されていたが、その中には、ガス室で使用した毒薬の使用済みの缶があった。
ルドルフ・ヘスの証言によれば、1500人を殺すために5キロから7キロの毒ガスが必要だったという。
また、ガスで殺される以外にも、強制労働での衰弱死、強制労働中の些細な因縁をつけられての銃殺、あるいは脱走が失敗しての絞首刑などが行われ、その刑場も残されている。
絞首刑は、見せしめのために目立つ場所で行われたし、見せしめのために死体を吊るすことも行われていた。
場内は、電気の流れる有刺鉄線で、外部との間が遮断されていた。
のみならず、ナチの居住区域と囚人たちの区域や、ガス室の区域も分かれていた。
そのガス室だが、一部は復元である。
また、ビルケナウは殺人のための工場であった。
これに対してアウシュビッツIは、そもそもガス室による抹殺が本来の目的で作られたものではなかった。
土塁のような半地下の建物で、上には草が植えられて偽装された中が、殺人工場のガス室である。
服を脱がされる場所、シャワーと称してガスが浴びせられる場所、そして金歯や髪を剥ぎ取られた後に焼却される場所。
部屋の間の扉は狭く、多くの人びとの移動には時間がかかったであろうことが想像される。
それでも、遺体を燃やす炉が追いつかないほどの人が殺され、余った分は戸外で焼却したというのだ。
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