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2015/06/30

FRANCE:証拠保全命令は将来の被告と証拠調べの対象者といずれに送達するのか?

フランス破毀院の判決二件がダローズのアクチュアリテ(最新時報)に紹介されていた。
Civ. 2e, 4 juin 2015, FS-P+B, n° 14-14.233
Civ. 2e, 4 juin 2015, FS-P+B, n° 14-16.647

日本では鑑定レフェレとして有名になった民訴法典145条の証拠保全musure d'instruction in futurumについて、これを申請に基づく命令で行う場合に、申請と命令を誰に送達すべきかという問題だ。

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フランスのLangue SMS

日本では、「あけおめ」とか略すのが伝統芸だが、もちろんメールやSMS上でも略すのは普通のことだ。

しかし、フランス語でも同じようなことがやられていて、SMS利用中しばしばその暗号のような略し方に悩まされる。もちろんフランス人も昔から略すのは大好き国民で、svpなんかその典型例。昔大学の授業を受けていて、友達のノートにtoでおわる単語が頻出していたので聞いたら、-tionとのこと。
それがSMSになれば増殖するのは日本と同様だ。

そんな暗号をまとめたサイトがこちら。Le langage chat et SMS

目についたものをあげてみると、

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2015/06/29

Free speech:言論の自由はあれど、表現行為には責任が伴う

よく、ひどいことを公の席で発言して、それが非難されると、言論の自由を持ちだして開き直るというシーンが見られる。最近の典型例は、百田氏の自民党何とか勉強会における暴言だ。

これについて、徳岡先生(宮武先生)のブログが、詳細に論じているが、安部首相も松井大阪府知事も、百田氏と自民党勉強会メンバーの議員さんたちに言論の自由があるとかばっているようだ。

安倍首相は26日の衆院平和安全法制特別委員会において、こう述べました。

「党の中で私的な勉強会があって自由闊達(かったつ)な議論があるが、言論の自由は民主主義の根幹で尊重しないといけない。」

 松井一郎大阪府知事・維新の党顧問はこう言いました。

「講師として行った百田さんにも表現と言論の自由はある」

「ここぞとばかりに復讐(ふくしゅう)だな。朝日(新聞)と毎日(新聞)は、百田さんの表現と言論の自由を奪っているのではないか。圧力をかけて」

 昨日見たら、安倍首相と百田氏の対談本を出した右翼雑誌「WiLL」の編集長花田紀凱氏がこう書いていました。

「言論の自由」と言い、「言論統制」と言うならば百田さんに「言論の自由」はないのか。言い方はややキツかったかもしれないが、百田さんにも沖縄2紙の報道を批判する「言論の自由」はある。

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2015/06/28

9peace

平和運動の象徴たるビースマークと、憲法九条の9を組み合わせたマーク、ナインピース。

Ninepeace01


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2015/06/27

mariage pour tousがアメリカでも

アメリカの連邦最高裁は、同性婚を全米で認める判断を下した。

米連邦最高裁 全州で同性婚認める判断

アメリカの連邦最高裁判所は、男性どうしや女性どうしが結婚する同性婚をすべての州で認める判断を示しました。全米で同性婚が事実上、合法化されることになります。

アメリカでは、全米50州のうち37の州と首都ワシントンで同性婚が認められる一方、中西部オハイオ州など4つの州を管轄する連邦高等裁判所は、去年11月、同性婚を認めない判断を示しました。同性婚の是非に対する司法の判断が州で分かれたことから、連邦最高裁判所が審理を進めていました。


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2015/06/25

JUB:将来のEU特許統一裁判所の訴訟費用についてパブリックコメント

EUは、2013年2月に、EU統一特許の統一的な施行を確保するために、EU特許裁判所 juridiction unifiée des brevets (JUB)を創設する合意をしていた。

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2015/06/23

Book:シャードレイク・暗き炎

今年読んだ31,32,33冊目

16世紀のヘンリー8世時代のイングランドで弁護士だった主人公の活躍を題材とする珍しい作品で、最新作の支配者 上 チューダー王朝弁護士シャードレイク (集英社文庫)は先にこのブログで紹介してしまった。

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男女平等を目指す国連運動に327,836番目の賛同

Heforshe


Science POが、国連のHeForSheキャンペーンの一環として、男女平等を目指す影響力ある世界10大学の一つに選ばれたという告知を送ってきた。→HE FOR SHE : SCIENCES PO PARMI 10 "CHAMPIONS" MONDIAUX


これを見ているうちに、HE FOR SHEキャンペーンのページに行って、次のようなメッセージにあおられ、ぜひ参加しますと意思表示した。

L'égalité des sexes n'est pas une problématique exclusivement féminine, c'est une question humaine nécessitant ma participation. Je m'engage à agir pour mettre fin à toutes les formes de discrimination auxquelles les femmes et les filles sont confrontées.


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2015/06/22

民訴教材:判決の更正申立て(と更正決定)

民事訴訟法257条は以下のように定めている。

判決に計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがあるときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、いつでも更正決定をすることができる。

明白な誤記、計算間違いがあるときは、申立てがあってもなくても、いつでも更正できるが、これに基づく申立てが下記の記事に現れている。

「判決に計算ミス12カ所」 地裁に訂正申し立て

会見によると、神奈川県内の病院に務めていた男性は2007年、勤務中に脳出血で倒れ、現在も意識不明の状態。08年に労災認定を受け、10年に約3億5千万円の賠償を求めて提訴した。東京地裁(松村徹裁判長)は今年4月、「業務が原因ではない」として請求を退けた。

 男性側は控訴したが、その際、判決が認めた労働時間の計算表を点検したところ、単純な計算ミスを12カ所発見したという。1日ごとの労働時間を足して週の合計を出す際の足し算の誤りなどで、倒れる直前1カ月の残業時間は約2時間40分少なくなっていた。一方、残業時間が本来より多くなっていた月もあったという。

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FRANCE夏至と音楽祭

フランスで1976年から始まったとされるFête de la musique、全世界に広まり、日本でも音楽祭が開かれたようだが、ここポワチエでも、街の至るところで大小様々のイベントが開かれていた。

その中で、のんびりした感じのを二、三、ご紹介。

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2015/06/20

arret:遺族補償年金の支給要件に男女差別が認められた事例(訂正追記あり)

表題の通りの判決が大阪高裁で下された。

大阪高判平成27年6月19日

遺族年金の男女差訴訟 違憲の1審判決取り消す

平成10年に妻がなくなった当時、51歳だった夫が、生存配偶者が女性の場合は年齢要件がないのに男性の場合は55歳以上であることを要件としていたため、遺族補償年金が受けられなかったのは憲法違反だとして訴えた事件の控訴審判決である。

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2015/06/19

FRANCE破毀院が代理母についての判例変更へ

ただでさえGPAというのとGPSというのが紛らわしいなと思っていたが、もっと紛らわしいことに、フランス語で代理出産のことをGestation pour autrui といい、GPAと略称されている。

このGPAについて、France破毀院は、今日(6月19日)大法廷弁論 Audience d'assemblée plénière を開いた。
Ccaudience


写真は、破毀院公式ツイッターアカウントが配信した弁論の写真である。
Courdecassation: Audience d'assemblée plénière relative à l'inscription à l'état civil d'enfants nés d'une #GPA à l'étranger

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2015/06/17

cinema:フランスの政教分離

La Séparation – 1905 Loi de séparation des Eglises et de l’Etatという映画を見に行った。
Laseparationfilmdefrancoishanss2005

場所はポワチエのLe Dietrichという映画館で、一日限りの上映であった。
非営利社団の自主的な上映だったらしく、映画館自体が一つの部屋しかない名画座だし、入場料を聞くと、いくらでもいいというお答え。これには我々だけでなく他のフランス人も面食らっていた。

しかも、上映後は30分位、マイクを使っての討論会が始まり、中々に興味深い展開であった。

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2015/06/15

ポワチエの海兵戦車連隊RICM創立100年式典

ポワチエには、陸軍の戦車海兵隊連隊が配置されている。これは100年前にモロッコでの戦争に際して設立されたもので、今年が100周年、その記念式典が6月13日にポワチエ市役所前広場で行われた。
現役兵士たちのお披露目の後、市役所の前面をつかったプロジェクション・マッピングがメインイベントである。

Ricm10001Ricm10002


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2015/06/12

consumer:個人情報保護の仕組みと制度改革の方向性

ベネッセによる大規模な個人情報漏洩事件に続いて、今年は日本年金機構による、これまた大規模な年金番号・個人情報の漏洩事件が発覚した。

未だその余波が収まらない状況だが、そんな中で、北大のいわゆるW棟で開催される表記のシンポが迫っている。

セミナーの内容は個人情報保護法のしくみ及びQ&A集から具体的な個人情報に該当する事例などの紹介、さらには個人情報保護法改正の枠組みと今後のスケジュールなどをお話いただく予定。

しかも、講師は以下の顔ぶれである。

【消費者庁】
消費者庁 消費者制度課 個人情報保護推進室
松本博明室長

【IT室】
内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室
石井和志参事官補佐

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2015/06/10

France憲法院が、今まで合憲判断を下した条文と判決を一覧表で提供

Tableau des dispositions validées par le Conseil constitutionnel - trié par disposition

ちょっと一覧性が追及されすぎて見づらい表なのだが、使い方によっては便利である。

表は、右側から法条を合憲とした憲法院の判決番号とその判決へのリンク、真ん中が当該条文の立法時の法律番号とその法律Fax版へのリンク、そして左側が当該条文の法典または法律へのとけ込まされた後の条文と法律・法典名である。

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Mediaリテラシー:露骨な誘導の典型

これは教材にもなりそうな感じなので、ブログにメモしておく。

読売新聞の「内閣・政党支持と関連問題」と題する世論調査だが、中に以下のような設問と回答がある。

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2015/06/05

FRANCE滞在許可を得るまで

わずか一年の留学(在外研究)なのだが、ノービザでは3ヶ月しか滞在できないので、やむを得ず滞在許可を受けることとした。

パリに行った江下さんの経験とは微妙にずれるが、私の22年前の思い出に比べると、やはり同様に極めて簡略化されたように感じている。→《研究関係》研究者のためのフランス長期滞在(1)

研究者のための滞在ビザについては、フランス大使館のサイトに懇切丁寧な説明があり、これもまた助かった。22年前は、地球の歩き方の姉妹版である地球の学び方(だったかな?)というシリーズの記載が頼りだったし、フランス大使館の窓口に行って初めて手続の詳細を教えてもらった(それも怒られながら)という人を間近に見ていたので、今回は拍子抜けするくらい親切な感じである。
フランス大使館・ビザ申請手続

ビザ申請に必要な書類は上記のサイトの中のビザ申請書・用紙 - Formulaires de demandeというページに詳しい。
これによると、研究者として滞在ビザを得るには、「Formulaire de demande de visa long séjour / 長期滞在ビザ申請書」と、「Formulaire OFII / フランス移民局申請書」、そして「Convention d’accueil pour scientifique / 研究者向けの受入協定書」が必要である。

Conventiondaccuill


このうち、OFIIというのは、l’Office français de l’immigration et de l’intégrationの略で、最終的に滞在許可証を出してくれる役所だ。
またConvention d’accueilというのは、フランス語の原語を見れば分かりやすいが、カタカナで「コンバンション・ダキュイ」とか書かれると、どうも何のことやらわからなくなるので注意だ。

ともあれ初めは、客員研究員として受け入れてもらう大学に、このコンバンション・ダキュイ、すなわち受入証明書を書いてもらう必要がある。その書式は上記サイトにPDFで載っているので、任意の様式のインビテーションレターとは全く別である。

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2015/06/04

Book:数奇にして模型

読み終わってからだいぶ経つが、今年読んだ30冊目。

この数奇にして模型 NUMERICAL MODELS S&Mは、テレビドラマ化された「すべてはFになる」の中のエピソードになっていたので、既に筋はわかっていた。

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2015/06/02

arret:民訴教材・裁判の追加判決および判決取消しを求める訴えの適否

知財高判平成27年5月28日PDF判決全文

事案は全くわからないのだが、以下のように判示されている。理解の便宜のため、番号を付し、また段落も引用者が分けている。

当裁判所も,本件訴えは,民事訴訟の形式で前訴(東京地裁平成26年(ワ)第16717号事件)の追加判決を求めるものであって不適法であり,かつ,その不備を補正することができないものであるから,(1)口頭弁論を経ずに本訴えを却下した原判決の判断は正当なものとして是認できると判断する。

その理由は原判決の第2記載のとおりであるから,これを引用する。

(なお,本件訴えが,東京地裁平成26年(ワ)第16717号事件の追加判決,平成25年(ワ)第29155号事件及び平成26年(行ウ)第98号事件の判決の取消しを求めるものと解した場合であっても,

(2) 本件訴えは,不適法であり,かつ,その不備を補正することができないものであるから,口頭弁論を経ずに本件訴えを却下した原判決の判断は正当なものとして是認できると判断する。

なぜなら,民事訴訟法及び行政事件訴訟法は,(3)判決の脱漏があった場合は,当該事件の係属している裁判所に追加判決の申立てをすること,

また,(4)法律により判決に関与することができない裁判官が判決に関与した場合は,当該判決に対する上訴により是正をすることを予定しており,

新たに国を被告とする民事訴訟を提起するという形式により追加判決及び判決の取消しを求めることは,不適法というべきだからである。)

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