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2015/05/01

5月1日は法の日(USA)

フランスの5月1日はすずらんを贈り合う日のようで、町のあちこちにすずらん売りが立っている。
その由来を調べようとしたら、アメリカでは法の日Law Dayとされていることを発見。

Temise_lyonca


アメリカの人々が自由を謳歌し、合衆国に忠誠を誓い、そして特に平等と正義に親しむ日だという。
この日に合わせて各地の弁護士会が様々な法関連の催し物をするというのは、日本の法の日とも共通していて興味深い。

例えばABA=アメリカ弁護士会では、イギリスのマグナカルタの専門家であるニコラス・ビンセント教授のインタビューを軸としたマグナカルタの特集ビデオを放ち、オバマ大統領の声明を載せ、連邦最高裁判事を招いてマグナカルタのパネルディスカッションなどをするという。

さて、このアメリカ版の法の日がなぜ5月1日なのかは、あまり明確なことが書かれていなかった。しかし、初めてこの日を法の日として祝うことにしたのは、アイゼンハワー大統領であり、その時の演説では、法の支配か力の支配かを選ばなければならず、人類は法の支配を選ぶという趣旨のことが述べられていた。
President Eisenhower proclaims Law Day
そしてこのページの説明によれば、ABAがメイデーつぶしのために考えだして作ったとある。

アイゼンハワー時代といえば、冷戦まっただ中、マッカーシーの時代でもある。もっともマッカーシーが没落したのは1950年代半ばであり、このアイゼンハワー大統領の演説は1958年のことだから、マッカーシーとは直接のつながりはない。
ただ、冷戦構造の中で、ソ連を中心とする国際労働者運動のシンボルとしてのメイデーに対抗して、法の日を策定したというわけで、いかにもアメリカのやりそうなことではある。

 #時代は違うが、モスクワ・オリンピックの時のレーガンのやり口と対抗して開いたなんとか競技会を思い起こさざるをえない。

このような後ろ暗い歴史の中でできた法の日は、その後、共産主義に対する自由主義陣営の完全勝利による冷戦終結後も、残念ながら世界的な広がりを持った法の日にはならなかったようだ。

ちなみに、合衆国法典36巻113条にはこの法の日が規定され、大統領が声明を出すことまで規定されているが、祝日とはなっていない。

(a) Designation.— May 1 is Law Day, U.S.A.

(b) Purpose.— Law Day, U.S.A., is a special day of celebration by the people of the United States—
(1) in appreciation of their liberties and the reaffirmation of their loyalty to the United States and of their rededication to the ideals of equality and justice under law in their relations with each other and with other countries; and
(2) for the cultivation of the respect for law that is so vital to the democratic way of life.

(c) Proclamation.— The President is requested to issue a proclamation—
(1) calling on all public officials to display the flag of the United States on all Government buildings on Law Day, U.S.A.; and
(2) inviting the people of the United States to observe Law Day, U.S.A., with appropriate ceremonies and in other appropriate ways, through public entities and private organizations and in schools and other suitable places.

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